「少子化問題」に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
平成一九年二月五日
提出者 辻元清美
衆議院議長 河 野 洋 平 殿
一月二七日に柳澤伯夫厚生労働大臣が「一五から五〇歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」と発言された。柳澤大臣の発言は女性の人権を踏みにじるものであり断じて許されないことだが同時に、安倍内閣の「少子化問題」に関する認識や政策のあり方を問われるものである。そこで以下、お尋ねする。
一.安倍総理は一月三〇日の辻元の代表質問に対する答弁の中で、柳澤大臣の発言は「不適切であり、国民に誤解を与えた」と述べたが、柳澤大臣の発言のどこがどのように不適切であると考え、国民が何をどのように「誤解」したと考えるのか。
二.柳澤大臣の発言は、第四回世界女性会議・北京宣言の一七条「すべての女性の健康のあらゆる側面,殊に自らの出産数を管理する権利を明確に認め再確認することは、女性のエンパワーメントの基本である。」に反すると思うが如何か。
三.柳澤大臣の発言は、日本が批准する国連の女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約の基本的な理念に反していると思うが如何か。反していないとすれば、その理由を明らかにされたい。
四.安倍総理は「少子化」はなぜ、問題だと考えるのか。
五.安倍総理は「少子化」の原因はどこにあると考えるのか。
六.現在、安倍内閣がすすめている少子化対策はなにか。できるだけ具体的に明らかにされたい。
七.「少子化」が解決するというのはどういうことか、明らかにされたい。
右、質問する。