前航空幕僚長の論文「航空自衛隊を元気にする一〇の提言―パートⅢ―(その1)」についての麻生首相の認識に関する質問に対する答弁書
2008.11.6
内閣衆質一七〇第二〇八号
平成二十年十一月十四日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 河村健夫
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員辻元清美君提出
前航空幕僚長の論文「航空自衛隊を元気にする一〇の提言―パートⅢ―(その1)」についての麻生首相の認識に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
前航空幕僚長の論文「航空自衛隊を元気にする一〇の提言―パートⅢ―(その1)」についての麻生首相の認識に関する質問に対する答弁書
一の1について
個人の見解を述べた論文の内容の一々について、論評することは差し控えたい。
なお、先の大戦後に、広島及び長崎に対する原子爆弾の投下について米国政府に直接抗議を行ったことは確認されてないが、他方、戦後六十年以上を経た現時点において米国に対し謝罪するよう求めるよりも、政府としては、人類に多大な惨禍をもたらし得る核兵器が将来二度と使用されるようなことがないよう、核兵器のない平和で安全な世界の実現を目指して、現実的かつ着実な核軍縮努力を積み重ねていくことが重要であると考える。
一の2から4まで、6及び7について
個人の見解を述べた論文の内容の一々について、論評することは差し控えたい。
一の5について
我が国の弾道ミサイル防衛システムは、特定の国を対象としたものではなく、大量破壊兵器及び弾道ミサイル拡散が進展している状況において、弾道ミサイル攻撃に対して、我が国国民の生命・財産を守るための純粋に防御的な、かつ、他に代替手段のない唯一の手段であり、専守防衛を旨とする我が国の防衛政策にふさわしいものであることから、整備をすすめているものである。
一の8について
御指摘の「現在の航空自衛隊のリスク管理」が何を意味するのか不明であり、お答えすることは困難である。
一の9について
平成二十年十月三十一日に公表された田母神前航空幕僚長の論文の存在を認識して以降、防衛省において同氏のそれまでの部外への意見発表等の状況を確認する過程において、当該論文があったことを認識したところである。
一の10及び二の2から4までについて
政府としては、田母神前航空幕僚長を航空幕僚長に任命するに当たって、同氏のこれまでの経歴、能力、人格等を総合的に判断して、同氏の任命を行ったところである。
現役の航空幕僚長が、平成二十年十月三十一日に公表された論文のように、政府の認識と明らかに異なる見解を公にしたこと等については、極めて遺憾なことと考えており、このようなことが再発することのないよう努めてまいりたい。
一の11について
個人の見解を述べた論文の内容の一々について、論評することは差し控えたい。
一の12について
御指摘の「鵬友」は、私的な団体が発行している刊行物であり、防衛省として、これを管理又は統括するものではないと考えている。
二の1について
お尋ねについては、承知していなかったものと考える。
三について
自衛隊員が歴史を客観的に理解することは、自衛隊が国民の期待と信頼に答え、適切に任務を遂行していく上で必要である。このため、防衛省においては、自衛官としての資質等を養い、職務遂行に必要な能力等を習得させるための教育を行っており、その一環として、我が国の歴史についても教育を行っている。
四について
御指摘の「鵬友」は、私的な団体が発行している刊行物であり、これに発表された意見等は、執筆者個人の見解であると考えている。
平成二十年十一月十四日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 河村健夫
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員辻元清美君提出
前航空幕僚長の論文「航空自衛隊を元気にする一〇の提言―パートⅢ―(その1)」についての麻生首相の認識に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
前航空幕僚長の論文「航空自衛隊を元気にする一〇の提言―パートⅢ―(その1)」についての麻生首相の認識に関する質問に対する答弁書
一の1について
個人の見解を述べた論文の内容の一々について、論評することは差し控えたい。
なお、先の大戦後に、広島及び長崎に対する原子爆弾の投下について米国政府に直接抗議を行ったことは確認されてないが、他方、戦後六十年以上を経た現時点において米国に対し謝罪するよう求めるよりも、政府としては、人類に多大な惨禍をもたらし得る核兵器が将来二度と使用されるようなことがないよう、核兵器のない平和で安全な世界の実現を目指して、現実的かつ着実な核軍縮努力を積み重ねていくことが重要であると考える。
一の2から4まで、6及び7について
個人の見解を述べた論文の内容の一々について、論評することは差し控えたい。
一の5について
我が国の弾道ミサイル防衛システムは、特定の国を対象としたものではなく、大量破壊兵器及び弾道ミサイル拡散が進展している状況において、弾道ミサイル攻撃に対して、我が国国民の生命・財産を守るための純粋に防御的な、かつ、他に代替手段のない唯一の手段であり、専守防衛を旨とする我が国の防衛政策にふさわしいものであることから、整備をすすめているものである。
一の8について
御指摘の「現在の航空自衛隊のリスク管理」が何を意味するのか不明であり、お答えすることは困難である。
一の9について
平成二十年十月三十一日に公表された田母神前航空幕僚長の論文の存在を認識して以降、防衛省において同氏のそれまでの部外への意見発表等の状況を確認する過程において、当該論文があったことを認識したところである。
一の10及び二の2から4までについて
政府としては、田母神前航空幕僚長を航空幕僚長に任命するに当たって、同氏のこれまでの経歴、能力、人格等を総合的に判断して、同氏の任命を行ったところである。
現役の航空幕僚長が、平成二十年十月三十一日に公表された論文のように、政府の認識と明らかに異なる見解を公にしたこと等については、極めて遺憾なことと考えており、このようなことが再発することのないよう努めてまいりたい。
一の11について
個人の見解を述べた論文の内容の一々について、論評することは差し控えたい。
一の12について
御指摘の「鵬友」は、私的な団体が発行している刊行物であり、防衛省として、これを管理又は統括するものではないと考えている。
二の1について
お尋ねについては、承知していなかったものと考える。
三について
自衛隊員が歴史を客観的に理解することは、自衛隊が国民の期待と信頼に答え、適切に任務を遂行していく上で必要である。このため、防衛省においては、自衛官としての資質等を養い、職務遂行に必要な能力等を習得させるための教育を行っており、その一環として、我が国の歴史についても教育を行っている。
四について
御指摘の「鵬友」は、私的な団体が発行している刊行物であり、これに発表された意見等は、執筆者個人の見解であると考えている。