内閣衆質一七〇第二〇九号
平成二十年十一月十四日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 河村健夫
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員辻元清美君提出
前航空幕僚長の論文「日本人としての誇りを持とう」についての麻生首相の認識に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
前航空幕僚長の「日本人としての誇りを持とう」についての麻生首相の認識に関する質問に対する答弁書
一の1から4までについて
先の大戦に関する政府としての認識は、平成七年八月十五日及び平成十七年八月十五日の内閣総理大臣談話等において示されてきているとおりである。御指摘の論文には、このような政府の認識と明らかに異なる見解が述べられていると考えている。
一の5について
平成二十年十月三十一日に公表された田母神前航空幕僚長の論文の存在を認識して以降、防衛省において同氏のそれまでの部外への意見発表等の状況を確認する過程において、当該論文があったことを認識したところである。
一の6及び二の2から4までについて
政府としては、田母神前航空幕僚長を航空幕僚長に任命するに当たって、同氏のこれまでの経歴、能力、人格等を総合的に判断して、同氏の任命を行ったところである。
現役の航空幕僚長が、平成二十年十月三十一日に公表された論文のように、政府の認識と明らかに異なる見解を公にしたこと等については、極めて遺憾なことと考えており、このようなことが再発することのないよう努めてまいりたい。
一の7について
個人の見解を述べた論文の内容の一々について、論評することは差し控えたい。
一の8について
御指摘の「鵬友」は、私的な団体が発行している刊行物であり、防衛省として、これを管理又は統括するものではないと考えている。
二の1について
お尋ねについては、承知していなかったものと考える。
三について
自衛隊員が歴史を客観的に理解することは、自衛隊が国民の期待と信頼に答え、適切に任務を遂行していく上で必要である。このため、防衛省においては、自衛官としての資質等を養い、職務遂行に必要な能力等を習得させるための教育を行っており、その一環として、我が国の歴史についても教育を行っている。
四について
航空自衛隊幹部学校、統合幕僚学校及び防衛大学校においては、自衛隊の任務の多様化・国際化、装備の高度化等に対応し得るよう、質の高い人材の育成を図るため、その教育内容について必要に応じて見直し等を行っているところである。
五及び六について
航空幕僚長及び統合幕僚学校長の人事選考に当たっては、経歴、能力、人格等を総合的に判断して、同氏の任命を行っているところである。
現役の航空幕僚長が、平成二十年十月三十一日に公表された論文のように、政府の認識と明らかに異なる見解を公にしたこと等については、極めて遺憾なことと考えており、このようなことが再発することのないよう努めてまいりたい。
七について
御指摘の「鵬友」は、私的な団体が発行している刊行物であり、これに発表された意見等は、執筆者個人の見解であると考えている。
八について
防衛省としては、御指摘のようなことを行う必要があるとは認識していない。
平成二十年十一月十四日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 河村健夫
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員辻元清美君提出
前航空幕僚長の論文「日本人としての誇りを持とう」についての麻生首相の認識に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
前航空幕僚長の「日本人としての誇りを持とう」についての麻生首相の認識に関する質問に対する答弁書
一の1から4までについて
先の大戦に関する政府としての認識は、平成七年八月十五日及び平成十七年八月十五日の内閣総理大臣談話等において示されてきているとおりである。御指摘の論文には、このような政府の認識と明らかに異なる見解が述べられていると考えている。
一の5について
平成二十年十月三十一日に公表された田母神前航空幕僚長の論文の存在を認識して以降、防衛省において同氏のそれまでの部外への意見発表等の状況を確認する過程において、当該論文があったことを認識したところである。
一の6及び二の2から4までについて
政府としては、田母神前航空幕僚長を航空幕僚長に任命するに当たって、同氏のこれまでの経歴、能力、人格等を総合的に判断して、同氏の任命を行ったところである。
現役の航空幕僚長が、平成二十年十月三十一日に公表された論文のように、政府の認識と明らかに異なる見解を公にしたこと等については、極めて遺憾なことと考えており、このようなことが再発することのないよう努めてまいりたい。
一の7について
個人の見解を述べた論文の内容の一々について、論評することは差し控えたい。
一の8について
御指摘の「鵬友」は、私的な団体が発行している刊行物であり、防衛省として、これを管理又は統括するものではないと考えている。
二の1について
お尋ねについては、承知していなかったものと考える。
三について
自衛隊員が歴史を客観的に理解することは、自衛隊が国民の期待と信頼に答え、適切に任務を遂行していく上で必要である。このため、防衛省においては、自衛官としての資質等を養い、職務遂行に必要な能力等を習得させるための教育を行っており、その一環として、我が国の歴史についても教育を行っている。
四について
航空自衛隊幹部学校、統合幕僚学校及び防衛大学校においては、自衛隊の任務の多様化・国際化、装備の高度化等に対応し得るよう、質の高い人材の育成を図るため、その教育内容について必要に応じて見直し等を行っているところである。
五及び六について
航空幕僚長及び統合幕僚学校長の人事選考に当たっては、経歴、能力、人格等を総合的に判断して、同氏の任命を行っているところである。
現役の航空幕僚長が、平成二十年十月三十一日に公表された論文のように、政府の認識と明らかに異なる見解を公にしたこと等については、極めて遺憾なことと考えており、このようなことが再発することのないよう努めてまいりたい。
七について
御指摘の「鵬友」は、私的な団体が発行している刊行物であり、これに発表された意見等は、執筆者個人の見解であると考えている。
八について
防衛省としては、御指摘のようなことを行う必要があるとは認識していない。