「朝鮮総連から電話が有り、金正日に逢えると聞かされ、号泣する」辻元清美という写真が出回っています。
これはデマです。
金正日に逢えると言われた事実はありません。
1996年、北朝鮮は、2年連続の洪水に見舞われれ、穀物の収穫が150万トン不足する見込みとなり、被災地域の一部では一人当たり一日の穀物配給量が200グラムに達しない「飢餓寸前」の厳しい状況にありました。
これを受けて、国連機関を始め、国際的に支援の動きが高まりました。
日本でも、国連世界食糧計画(WFP)、JA(農協)青森青年部、日本リサイクル市民の会、日本青年団協議会、日本国際ボランティアセンター、そして、ピースボートが協力し、米を救援物資として、運ぶ計画が立ち上がりました。
しかし、北朝鮮は、直前まで、日本側の船の入港を拒否していました。
出回っている写真は、入国を拒否していた北朝鮮が、入国を許可した電話がかかってきた場面です。
涙は、飢餓で苦しむ女性や子どもたちに食料を渡せることへの喜びと、張り詰めた緊張から解放されたことによるものです。
なお、米の届け先は、国連食糧計画(WFP)の平壌支部です。
寄付先の 国連WFPとは (ウェブサイトから抜粋 http://ja.wfp.org/activities)
Photo: WFP/David Gross
国連WFPは、飢餓のない世界を目指して活動する国連の食糧支援機関です。
戦争や内戦、自然災害などの緊急事態が発生した時には、必要とされる場所に食糧を配給して、被害にあった人々の命を救っています。緊急事態が過ぎ去った後には、食糧を用いて、地域社会の荒廃した生活の復興を助けています。
国連WFPは国連システムの一部であり、活動資金は全て任意の拠出金・募金でまかなわれています。
2012年には、 80カ国において9,720万人に350万トンの食糧支援を実施しました。およそ1万3,500人にのぼる職員の大半は途上国の支援現場での活動に従事し、飢餓に苦しむ貧しい人々を直接支援しています。