171-衆-外務委員会-15号 平成21年06月12日
辻元委員
社民党の辻元清美です。
私は、本日、国連安保理事会の常任理事国と日韓の七カ国が、北朝鮮の二回目の核実験に対する追加制裁決議案で最終合意をしたことにつきまして、質問をしたいと思います。
まず、この最終合意の中身を外務大臣にお伺いしたいと思います。
伊藤副大臣
まだ交渉中でありますので、最終合意ということでは必ずしもないと思いますけれども、北朝鮮の核実験に関する安保理決議案は、現在、関係国間で協議が大詰めを迎えております。できる限り早期に採択すべく、すべての関係国がこの努力を続けているということだと思います。
そういうわけでございまして、現時点で交渉の結果を一〇〇%予断するということは差し控えさせていただきますけれども、現在安保理で議論されている決議案には、決議第一七一八号で定められた北朝鮮に対する制裁措置の強化に加えて、武器禁輸、貨物検査、金融面での措置などについて強い内容が含まれていると認識しております。
辻元委員
私は、すべての七カ国が、対立せずにといいますか、中国も含めまして、一つの方向に結束してまとまっていくことが大事であると考えておりましたので、七カ国での共同作業がさらに大詰めを迎えるということで、日本もしっかり結束を保っていくということをぜひ認識していただきたい、そして臨んでいただきたいと思います。
しかし、国内を見ますと、先回の本委員会でも指摘したんですけれども、日本も核保有をした方がいいんじゃないかというような議論を始めるべきだとか、それから敵基地攻撃能力を持つべきではないかというような声も出ております。勇ましいことを言うのは簡単なんですけれども、国際交渉の場で日本がどういう役割を果たしていくかということに対して、そのような勇ましい議論というのは決してプラスにならないというふうに私は考えております。
その視点から、敵基地攻撃能力の議論が自民党の国防部会の小委員会でも提言として出されて、年末の防衛計画の大綱に盛り込む提言をするというようなお話を聞きました。
そこで、きょうは防衛副大臣にお越しいただいておりますけれども、敵基地攻撃能力とよく言われますが、具体的に、どういう装備を持って、どういうことをすることをいうのか、まずお示しいただきたいと思います。
北村副大臣
お答えいたします。
御指摘いただいた提言につきましては、自民党国防部会防衛政策小委員会におきまして議論を積み重ねてこられ、内容が取りまとめられたとお聞きしております。
敵基地攻撃以外にもさまざまな指摘事項が含まれていると承知をいたしておりますけれども、防衛省といたしましては、かかる提言を真摯に研究、検討させていただきながら、防衛省としての考え方をしっかりとつくり上げるということで、省内の検討作業をより充実、加速化してまいりたい、そう考えているところでございます。
河野委員長
副大臣、質問にまずお答えをいただきたいと思います。