つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

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2009年5月8日 外務委員会

2009.5.12

議事録

171-衆-外務委員会-10号 平成21年05月08日

辻元委員

社民党の辻元清美です。

本日は、クラスター弾禁止条約について質問をいたします。

本日、日本もこのクラスター弾禁止条約を承認する、間もなく承認することになるかと思いますけれども、大変意義深いという気持ちを持つのと同時に、やっとかという思いです。それは、このクラスター弾については非人道的な側面があるとずっと指摘し続けられてきました。しかし、いまだ全世界で一致して禁止しようと、全面的に禁止しようじゃないかというところには至っておりません。

そこで、本日、承認をきっかけに、日本政府としてはさらに積極的に、この非人道的なクラスター弾、全面的に、世界じゅうからなくなるように努力していただきたい、その思いで質問をいたします。日本政府の取り組みが中途半端では、そのリーダーシップをとったことになりません。

さて、最初に、事実関係ですが、現在保有しているクラスター弾の種類と数を示してください。

岩井政府参考人

お答え申し上げます。

まず、自衛隊が保有するクラスター弾の種類でございますけれども、CBU87Bクラスター爆弾、MLRS用M26ロケット弾、対戦車ヘリ用七十ミリロケット弾、百五十五ミリりゅう弾砲用多目的弾の四種類でございます。

クラスター弾は、現時点では我が国防衛のための装備品でございますので、その保有の数につきましては、我が国の防衛能力にかかわるものであるため、お答えは差し控えさせていただきたいと存じます。

辻元委員

そうしますと、この廃棄計画をどのように進めていくかということ、これは非常に重要なポイントだと思います。そして、日本としてもすべて廃棄したということが国際的にも示され、国民の皆さんにも示されなければなりません。

そうしますと、今は、現状、数は言えないということですけれども、廃棄する都度都度、数を示すということでいいんですか。幾つ廃棄しました、幾つ廃棄しました、ここで全廃になりました、どのように示していくんでしょうか。

岩井政府参考人

お答え申し上げます。

条約上の規定に基づきまして、今御指摘がありましたように、廃棄する都度、その数量等を明らかにしていくことになろうかと存じます。

辻元委員

そうしますと、地雷の際は、審議の過程で地雷の数、最初は政府は明らかにしていなかったわけですけれども、九十九万九千四百九十六でございますと答弁されているわけですね。そしてさらに、この廃棄計画につきましても、例えば予算をつける際に対人地雷二十二万発の廃棄のための経費として約四億円を計上しましたとか、一発当たりの処理単価は二千円で大体できそうですとか、最初は三万円と言っていたわけですけれども。このように、随時明らかにしていっているわけですね。

このような地雷の前例に基づいて情報を公開していくという考え方でよろしいですか。

高見澤政府参考人

お答えいたします。

御質問の趣旨は、対人地雷の保有数については国会審議において公表したということだろうということだと思いますが、対人地雷の場合は、当時既に保有しておりました指向性散弾地雷が比較的容易かつ短期間にその条約の規制にかからない形で改修可能であったということでございましたので、防衛上の問題というようなことを考えても、これによりましてその機能を一部補完するめどが立っていたというような事情がございましたので、その保有数を公表したわけでございますけれども、クラスター弾につきましては、先ほど申し上げたような形で、条約の趣旨にのっとって適切に公表していきたいということでございます。

辻元委員

そうしましたら、もう一度確認しますが、これからは廃棄について予算を随時計上されていくと思うんですね。その際に、予算計上する際には、どれだけ廃棄しますから幾らというような形で数とそしてその廃棄計画、プロセスを示していかれる、そういう方向で進まれるということを確認したいと思いますが、それでいいですね。

岩井政府参考人

お答え申し上げます。

本年度からやります調査で具体的な方法等が決まってくることになろうかと思いますが、それに基づきまして、具体的に廃棄をする際の予算要求においては、今御指摘があったような考え方で取り進めさせていただくことになろうかと存じます。

辻元委員

きちんと示していただきたいと思います。

それで、次に、これも事実関係ですけれども、二条二項で例外とされたクラスター爆弾のことが書かれておりますけれども、この二条の二項で示されているような例外とされたような爆弾を新規購入する予定はありますか。

北村副大臣

お答えいたします。

御指摘のクラスター弾に関する条約第二条第二項の(c)の五つの例外規定にのっとった兵器というものがございます。

ヨーロッパで導入されているような、センサーつきの子弾を内蔵するタイプのクラスター弾が想定をされておりますけれども、現時点では、そのような装備品を導入する具体的な計画はございません。

辻元委員

現時点と言わずに、未来にわたって、やはり日本は軍縮のリーダーシップをとるという意味で、今の御答弁を守っていただきたいというように考えておりますので、確認をさせていただきました。

そしてもう一つ、先ほどから在日米軍との関係ということが議論されてまいっております。そこで、アメリカに対する働きかけをどうしていくかということは、今後、他の中国、ロシアもそうですけれども、一つの軸になるかと思うんですね。

そこで、中曽根大臣にお伺いしたいんですが、中曽根大臣は先日、二〇〇八年十二月三日に署名された折にスピーチをなさっております。そのスピーチの中に、このようなくだりがありました。いろいろな被害の状況などもいろいろ御自身でもお知りになりまして、「紛争終結後も人々の憎しみを蘇らせるような兵器の使用を許してはならないと、痛切に感じました。」というようにおっしゃっております。

そういう意味では、私は、先ほどから出ておりますアメリカへの働きかけというのは、この趣旨からのっとりましても非常に重要だというふうに思うんですね。同盟関係を結んでいるからこそ日本が言える、またリーダーシップをとれるという点もあるかと思うんです。

それで、もう一度確認をいたしますけれども、今までアメリカに対して働きかけをしたとおっしゃってまいりましたけれども、これが十二月ですね、スピーチをされたのは。この後具体的に、大臣は、いつ、どんな形でアメリカに働きかけをされたのか。そんなに日がたっておりませんので御記憶にあると思いますので、具体的にどういうように働きかけていらっしゃるのか、いつ、どうされたのかということをお聞きしたいと思います。

そのときに、先ほどちょっと赤嶺委員の質問もありました、やはり沖縄の問題を含めまして、米軍基地の問題というのは非常に大きなポイントになってくるかと思うんですね。米軍基地の問題についても大臣から何かおっしゃったのか。おっしゃっていないのならいない、今後言おうとされているのかどうか。これは、大臣の思いですから、今後どうしたいか、積極的にどうしていきたいのかということですから、率直な御意見をお聞かせください。