168-衆-安全保障委員会-2号 平成19年10月19日
辻元委員
社民党の辻元清美です。
きょうは、米軍再編、特に、今赤嶺議員からも指摘がありました、沖縄・辺野古の新基地建設問題について質問をしたいと思います。
その前に、赤嶺議員が歴史認識の問題を防衛大臣にも問われました。今ホットな問題で、この沖縄の集団自決に対してどういう認識を持つかということは非常に大事な問題だと思っておりまして、一問だけ、ちょっと関連でお聞きしたいと思います。
防衛大臣は、過去の過ちをしっかり反省した上で今防衛大臣という任におつきになっていると思います。ですから、特に防衛大臣の歴史の事実に対する認識というのは、私は日本のほかの大臣よりも大事だなというふうに認識しております。
今、沖縄の県知事初め、県会議長は自民党の方ですけれども、この間からも上京されて、どういう点が争点になっているかといいますと、過去の集団自決について、日本軍の命令、強制、誘導があったというのが沖縄の主張です。
これは、手りゅう弾を住民が持っていたということ自身、手りゅう弾をだれか配れと言って、何のために配るかということですから、もうその事実をもっても、そして多くの証言がこれを裏づけているということで、この点をあいまいにしようとした検定であるから問題だというふうに沖縄の皆さんは主張されていると思います。
私は沖縄の皆さんの主張の方が正しい歴史認識じゃないかと思っていますけれども、石破大臣、いかがでしょうか。この集団自決に関して、日本軍の命令、強制、誘導があった、普通はこう考えられると思いますが、御認識を一点だけ関連で伺いたいと思います。
石破国務大臣
文部科学大臣の所管でございますので、私が申し上げるべきことではないと思います。
ただ、手りゅう弾というものを民間人が手に入れられるかといえば、それは手に入れることはできないでしょう。強制、関与、あるいは、その言葉の使い方にもよりますが、全く民間人が自発的にそのようなことを行うということは極めて考えにくいことだということはあるのだろうと思います。
いろいろな立場からきちんとした検証がなされて、あるべき教科書をつくる、そしてまたそれに政治が関与をしないという形で、どうすれば一番いい形ができるだろうか。私は、防衛大臣として申し上げることではないけれども、それがいい方向に行くように願っておる一人でございます。
辻元委員
これはよく認識を持っていただきたいと思います。日本の国民を守ると大臣もおっしゃっていますけれども、守らなかったというようなことがかつてあった。これは、どういうような認識を持つのかというのはごまかせない話だと思っています。ですから、これは引き続きまた。
そういう沖縄の立場で、沖縄の皆さんの今のお気持ち、先週も百六十名の方が来られていまして、私も県民集会に行ってきたんです。十一万人の皆さん、党派を超えてのお気持ちでした。そしてさらに、今また基地問題ですよ。ですから、過去からずっと引き継がれてきている中で、この辺野古の問題をお聞きしたいと思います。
所信で、石破大臣は、地元の声によく耳を傾けとおっしゃり、高村外務大臣も、沖縄を初めとする地元の切実な声に耳を傾けとおっしゃっておりました。傾けていらっしゃるのかどうか、質問したいと思います。
ちょうど一年前の四月七日に、名護市長及び宜野座村長と、普天間飛行場代替施設の建設に係る基本合意、この中で、それぞれの地域の陸地の上空の飛行ルートは回避するという合意をされているわけですね。今もこの合意の認識でよろしいですね、大臣。
石破国務大臣
その認識に変わりはございません。
辻元委員
次に、先日、普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価方法書というのを政府はお示しになりましたけれども、この中でも、この影響評価の前提として、周辺の集落の上空は飛ばないものという大前提でこの方法書をおつくりになっているという認識でよろしいですね。