166-衆-国際テロリズムの防止及…-9号 平成19年05月14日
辻元委員
社民党の辻元清美です。
私は、イラク戦争は間違った戦争だと考えます。そして、イラクの自衛隊は即時撤退すべきだという立場で質問をいたします。
まず、官房長官にお伺いします。
基本的な認識ですけれども、官房長官は、本法案について、四月二十六日に、本法案の枠組みについて、非戦闘地域に限って実施する、他国の武力行使と一体化することはないということを制度的に担保した法律だと答弁しています。ということは、裏返して言えば、武力行使と一体化するような活動をすることは、もちろん後方支援であっても本法案ではできない、法案違反であるという認識でいいんでしょうか。
塩崎国務大臣
武力行使と一体化してはならないというのは、もうそれは当然のことであります。それと後方支援というのがどういうふうに結びつくかというのはまた別問題であって、一概に同じだということではないんじゃないかと思います。
辻元委員
といいますのは、日米新ガイドライン関連法、周辺事態法のときも、後方支援というのはロジスティクスという軍事用語です、これは武力行使と一体化した概念です、それで後方地域支援というのをわざわざつくって、ロジスティクス、要するに、武力行使と一体化した後方支援とは切り分けたはずなんですね。久間防衛大臣はうんうんとおっしゃっていますけれども。
ということは、本法案では、いわゆる武力行使と一体化した後方支援、これは、具体的に言えば、武器弾薬を運んだり戦闘要員を輸送したりということはできないという認識でいいですね。
塩崎国務大臣
それは前提としておりません。
辻元委員
ということは、武器弾薬の輸送や戦闘要員の輸送というのは、本法案と照らし合わせて違法であるということでよろしいですね。
では、ちょっと角度を変えて。
今、本法案では想定していないというお話でした。さて、次に久間防衛大臣にお伺いします。
人道復興支援活動と安全確保支援活動をともに行っていくと答弁されていますね。ことしに入ってほとんどが、九割近くが多国籍軍を運んでいたということが本委員会で明らかになってきました。ということは、この中で自衛隊が支援して運んでいる多国籍軍は、人道復興支援活動や安全確保活動に従事する要員であって、掃討作戦とか今アメリカはばんばんやっていますけれども、戦闘要員ではないという理解でいいですか。
久間国務大臣
そのとおりでございまして、今自衛隊が活動しているところは、一応戦争が終わって、戦闘地域でないところで支援活動をやっているわけでございまして、そういうようなことは考えておりません。
辻元委員
今、最初にそのとおりでございますとおっしゃったのは、私の質問で、要するに、戦闘に参加する要員を運んでいるのではないということですね。
久間国務大臣
戦闘ではなくて、安全確保活動を行っている、いわゆる多国籍軍を運んでいるわけであります。
辻元委員
きょうの午前中の久間大臣の答弁で、航空自衛隊の輸送で運ばれている多国籍軍について、あなたは人道復興支援活動に行くのか安全確保活動に行くのか、その中身についてはわからないという答弁をされているわけですよ、聞いていないと。
それでは、人道復興支援活動と安全確保活動であって、掃討作戦などの戦闘要員でないと、どういう根拠で答弁なさっているわけですか。
久間国務大臣
国連決議に基づいて、私たちは人道復興支援と安全確保支援活動をやっているわけでございますから、私たちはそういう趣旨でやっているということを多国籍軍にもいつも言っているわけですね。だから、そういうことで相手が、そのとおりです、そのために私たちは行きます、輸送してくださいという形で運んでいるわけでありますから、相手の国の相手の部隊のそういうような言動を信頼して運んでいるということであります。
辻元委員
これは四月二十六日に、山崎政府参考人もこう答えています。多国籍軍の兵士が、どういう方がどういう任務につくかということまで私ども承知しておりません、乗員される方々に、一々復興支援をされるのかどうかという確認をしておりませんと答弁しているわけですよ。
そうすると、一々確認しないけれども信用していると。ですから、航空自衛隊が運んでいる多国籍軍、大半がそうですが、については、何をしておるかは確認していないしわからない、しかし、わからないけれども信用しているということですか。