本日は、再生可能エネルギーの促進、そして、その阻害要件が何なのかということを中心に質問をさせていただきたいと思います。
それに先立ちまして、大臣にきょうの報道から二、三お伺いしたいんですが、大間原発について、函館市が国と事業者のJパワーを相手取って、建設差しとめを求める訴訟を東京地裁に起こしたと大きく報道されております。こういう裁判が出てまいりまして、大臣としては、なぜ訴えられたのか、そしてこれをどう受けとめていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
茂木国務大臣
函館市が昨日付で大間原発の原子炉設置許可の無効確認等を求める訴訟を東京地方裁判所に提起したことは、承知をいたしております。
内容は無効確認ということでありますが、現段階では、訴状が送達されておりませんので、詳細、当然把握ができておりませんので、きょう段階でのコメントは控えさせていただきます。
辻元委員
これは、大間は函館市に非常に近くて、青森市などよりも近接していて、三十キロ圏内であるということで、建設の許可が出ていたのは福島第一原発の事故の前であるので、やはり周辺自治体の意向をしっかり反映してほしいということの是非をめぐっての裁判になるかと思います。
大間の場合は福島第一原発の事故の前に許可が出ておりましたけれども、今後、この大間のケースだけではなくて、再稼働に当たっても同じようなことが国会でも問題になってきておりますし、周辺自治体の意向を一体どこまで聞くのかということを、裁判の推移を見守るという御答弁でしたけれども、経産省としてはしっかり方針を定められた方がいいと考えております。いかがでしょうか。
茂木国務大臣
辻元委員は訴状をごらんになってお話しされているのか、想定でお話しされているのかわかりません。訴状をごらんになった上でこうであるということでありましたら、それについてお答えをいたしたいと思います。
一方、大間原発につきましては、民主党政権時代に既に原子炉の設置許可を受けたものと承知をいたしております。
辻元委員
それを踏まえて今私は、他の自治体も含めて、周辺自治体の意向をどこまで反映していくのかという問題は今後さらに出てきますので、しっかりと対応を決めていくことが大事だということを申し上げたんです。
そんな中で、もう一つきょうの大きなニュースは、「再生エネ数値明示せず」という、エネルギー基本計画の問題も出ております。これに沿って幾つか質問してまいりたいと思います。
昨年の予算委員会で、安倍総理は私の質問に対しまして、自然エネルギーの促進についてこうおっしゃっています。「三年間において徹底的に国家資源を投入して新しい再生可能エネルギーを見出していきます。そこでイノベーションが起こってくれば、もっと原発依存度は低減していくだろう、こう思います」ということで、最大限自然エネルギーを、再生可能エネルギーを促進していくということをおっしゃっています。
数値を明示しなかったということ、あわせて、これを見ますと、同じように、原発依存度は再生可能エネルギーの導入などで可能な限り低減すると。しかし一方、安定供給などの観点から確保する規模を見きわめる、こうなっているわけですね。普通は、目標を定めて、最大限三年間やってみようということが普通だと思うんですが。
ここで、大臣にこれに関連してお聞きしたいんです。ベースロード電源というのに再生可能エネルギーは入っていませんが、まずベースロード電源というので電源を確保した上で、その足りない分を再生可能エネルギーで足していこうというお考えなのか、そうではなくて、再生可能エネルギーは最大限伸ばしていって、再生可能エネルギーの伸びに従ってベースロード電源を原発なども含めて減らしていこうというお考えなのか、順番でいえばどちらでしょうか。
茂木国務大臣
まず何点か正確を期したいと思うんですが、エネルギー基本計画につきましては、さまざまな報道がなされているかと思いますけれども、今与党でさまざまな議論が行われておりまして、丁寧なプロセスを経た上で閣議決定をしたいと思っております。
それから、確保する規模とおっしゃいましたけれども、確保していく規模というのが政府原案での表現でありますので、若干そこのニュアンスのところは違っていると思っております。
それから、ベースロード電源の中には、一部の再生可能エネルギー、具体的に申し上げますと、一般水力そして地熱が含まれております。