つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

News

2013年11月6日 経済産業委員会

2013.11.6

議事録

私は、先週に引き続きまして、福島第一原発の事故対応につきまして質問をさせていただきます。

本日は、まず最初に、福島第一原発四号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出しについてお聞きをしたいと思います。

これは、オペレーションの中でも最も重要かつ失敗が許されない作業にこれからなっていくと考えられます。事故当時、私は総理補佐官で、官邸で対応しました。どれも心配でしたが、特に四号機の一千五百三十三本の使用済み核燃料、水につけてあるわけですが、水が抜けてしまったら一体どうなるのか、はかり知れない惨事につながる、これをどう食いとめるのかということ、これは国際的にも非常に懸念を持たれた点です。

そして、今も福島では地震も頻繁にございます。その中でのオペレーションですから、万全を期して対応していただかなきゃいけないと思っておりますので、まずその点、二、三、東京電力の社長及び規制委員長、経産大臣にお聞きをしたいと思います。

まず最初に、東京電力廣瀬社長にお伺いをいたします。

この作業開始は大体いつごろから、どんな段取りで進めるのか、そして実証実験についてはどうなっているのか、お聞きしたいと思います。

廣瀬参考人

お答え申し上げます。

私どもは、四号機の使用済み燃料プールから使用済み燃料を取り出すのを、十一月中旬からというふうに予定しております。

その作業は、使用済み燃料プールにクレーンを新たに設置いたしまして、そのクレーンで使用済み燃料をつり上げ、水の中、使用済み燃料プールの中で専用のキャスクに入れ込みます。そのキャスクをまたつり上げて、建物の外におろします。それを専用のトラックのようなもので、かなり距離は近いですけれども、共用プールというところに運んで、共用プールの中に使用済み燃料として入れるというオペレーションを行ってまいります。

訓練については、今まさにずっと続けておるところでございます。私は、先週の金曜日、たまたま、アメリカのエネルギー省長官を御案内して、まさにそこのオペレーションフロアに上がり、クレーンの上に立って、これはもちろんデモンストレーションですけれども、模擬の試験をやってまいりました。今、そうした訓練をしているという段階でございます。

辻元委員

ここに、八月三十日付で提出がありました福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画の変更について規制委員会から許可が出た、四百ページ余りにもわたる、今回のオペレーションについてのさまざまな、どのように取り組むかというような報告といいますか、文書がございます。

これを私は、原子炉の設計者や、使用済み核燃料などの取り扱いに詳しい方々と一緒に中身を点検させていただいて、また点検も続行中なんです。その中で幾つか、ちょっと疑問に思う点がありますので、お聞きしたいと思うんです。

特に、あらゆることに二重のブロックをかけるということは非常に重要だと思っております。これを拝見しますと、二重のワイヤを使う、インターロックを設けたり、クレーンの主要な部分も全部二重化していくとあるんです。

ちょっと一点確認しておきたいところが、万一電源が切れたときに、ばねによってブレーキがかかるという電磁ディスクブレーキ、電気と磁力が関係してくるわけですけれども、これは非常に極めて重要なシステムだと思うんですが、これもダブルになっているでしょうか。いかがですか。

廣瀬参考人

お答え申し上げます。

ドラムの両側に、ダブルになっております。

辻元委員

これを拝見しましたら、ブレーキのことは書いてあったんですが、その点がちょっと見当たらなかったもので、確認をさせていただきました。

もう一つ、先ほど実証実験と申し上げたんですけれども、一番恐れているのは多分、つり上げて運ぶときに落下をさせてはならないと。もしも使用済み核燃料が、キャスクに入れておりますけれども、落下して、先ほど地震ということも申し上げましたけれども、それから、作業員の方々のヒューマンエラーも続いております。

今、シミュレーションしたり、訓練はされているということですが、今回の事故の教訓は、もしも事故が起こったときにどう対応するかというところが不十分だった。今回の福島第一原発の事故も、いや、そんなことは起こらない、想定外だということで、最悪の事態について思考停止していたというところが非常に大きな反省点だと思うんです。

キャスクの強度の問題で、これを拝見しますと、荷重条件の比較ということで、九メートルの頭部垂直落下について八十九・三Gという資料は載っているわけですけれども、たしか、九メートルではなくて、三十二メートルの高さでのオペレーションもあると思うんです。三十二メートルからキャスクが落下した場合、そんなことはあってはならないと思いますが、キャスクに果たして耐久性があるのかというのを、これは、私なんかが考えると、やはり実際に落として実験しないと心配で仕方がないと思うんですが、そういうような実証実験はされているんでしょうか。

廣瀬参考人

三十二メートルからの落下の実証試験、実証検査はしておりません。