つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

3月8日安全保障委員会;「(辺野古の)関連工事もすべて止めた」中谷防衛大臣が答弁しました。

2016.3.8

国会ブログ

本日、衆議院安保委員会の質疑があり、私は中谷防衛大臣と「辺野古問題」「自衛隊と緊急事態条項」について議論しました。
そこで、中谷大臣は、埋め立て工事やボーリング工事のみならず、「関連工事」もすべてとめた、と答弁しました。(最初はまったく認めなかったのですが)

<関連工事>
辻元)キャンプシュワブ内の関連施設というものもすべて止まってますか?

中谷防衛大臣)キャンプシュワブ内には代替施設建設事業と関係のない隊舎の機能的かつ効果的に再配置するための事業、これはおこなっているわけでございます。代替施設飛行場区域と異なる区域において隊舎等の整備にかかる工事も実施をいたしています。これではなくて、代替施設建設事業、これにかかる工事におきましては中止をしているということでございます。

辻元)それは埋め立て工事じゃなくて関連工事すべてですね。土砂の切り出し等も入ってますね。

中谷大臣)そのとおりでございます。関連する工事はすべて止めております。

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<普天間>
辻元)
普天間の5年間の運用停止は引き続きアメリカに求めていくのか?

岸田外務大臣)
引き続きこうした要望につきましては説明をし、協力を求めていかなければならないと考えております。

この問題については下記のブログに詳しいのでご参照ください。

●チョイさんの沖縄日記
和解条項の「工事中止」には、関連工事も全て含まれる! —来週からの生コンプラント建設工事を許さない!
2016年03月06日

今後は、陸上の工事も含めて本当に全部とめたのか、チェックしていく必要があります。

—-
<全文>
2016年3月8日(水)
衆議院安全保障委員会テープおこし
(辻元清美事務所・作成)

辻元)
まず沖縄の基地の問題ですが、中谷大臣にお伺いします。昨日、翁長知事に対して、辺野古の埋め立て承認を取り消したということに対し、是正を指示したという報道がさっそく出ています。沖縄の声として、県の関係者も4日に成立した和解条項は円満解決に向けた双方の協議を定めていると。沖縄県の町田知事公室長も、是正指示の前にせめて一度は協議すべきでないかと。出す前にですね。というような声が今日あがっているわけですよ。これでは以前の強硬姿勢と変わらないじゃないか。中谷大臣、1回ぐらいは沖縄と協議した上で対応すべきではなかったですか。

中谷防衛大臣)
防衛省としては今回の和解内容を誠実に実行する考えでございまして、埋め立て工事を中止するとともに、裁判所の提示した手続きにのっとって円満な解決に向けて沖縄県と協議を進めてまいります。
この手続きにおきましては、国は代執行訴訟を取り下げ、工事を中止をする。沖縄も別の訴訟を取り下げに同意をするということにおいて、この内容において、国が沖縄県知事に辺野古埋め立て承認取り消しの是正指示を行うと書いております。その後、不服がある場合においての手順も書かれておりまして、国といたしましてはこの和解の条項、内容に沿って手続きをしつつ、また沖縄県との協議も進めていくつもりでございます。

辻元)
私はその姿勢と、沖縄とこの問題をどう解決していこうかという点を問うているわけです。これは今、大臣がおっしゃったこと、私も承知しています。しかし、円満な解決に向けて、なんですよ。であるならば、今後どうしましょうかと、政府としてはどういうような協議をしていくか。じゃあひとつお聞きしますけど、工事の中止の話しが出ましたね。この工事の中止の項目について、沖縄県とすり合せをするような発言がございましたが、沖縄県の工事は普天間移設関連の工事であるから、やめましょうとかやめましたとか、そういうすり合せをするんですか?

中谷防衛大臣)
これは先週の4日に政府として和解勧告を受け入れて、和解が成立したわけでございます。ただちに私のほうから埋め立て工事の中止を指示いたしました。ただ、工事がいきなり止まったわけでございますので、それに付随する法的な根拠とか、また計画とかということにつきまして、非常に多岐に渡っておりまして、この点につきまして現在防衛省内の部局によりまして、具体的なところにおいて検討をいたしているわけでございますが、和解の当事者の認識に異なることがないように、まず和解の内容をよく確認したうえで適切に対応していくという考えでございます。

辻元)
じゃあ和解の内容をこれからよく確認するのに、なぜ昨日この是正の指示を出すんですか。矛盾しているんじゃないですか。

中谷防衛大臣)
これは県と政府が合意に出した和解条項というものがございまして、政府と沖縄県が和解条項の内容を実現していく上で必要な手続きでございます。これはもうすでに和解条項の中に、是正指示をおこなうと書かれておりますので、こういった内容を実現していく上において必要な手続きとして指示sされたということでございます。

辻元)
今、大臣がおっしゃっておられることの中身ですね、つらつらおっしゃっているけれども、結局何の工事を中止するか、これ、沖縄と合意しなきゃいけないでしょ。埋め立て工事とおっしゃるときもあれば、関連工事というようにおっしゃることもある。たとえば工事の中止ひとつ取っても、海で見える工事だけでないわけですよ。キャンプシュワブ内の工事、ここに入札契約調書というものを取り寄せましたけれども、この中に、普天間飛行場代替施設事業にかかる仮説工事等をおこなうものであるということで入札している工事が多々あるわけです。たとえば、さきほどボーリング調査の話しは止めたとおっしゃいましたけれども、米軍兵舎の約60棟の建て替え工事とか、シュワブ基地内の生コンプラントとか埋め立て土砂の採掘、これ全部関連事業なんですよ。今これ全部止まっているという理解でよろしいですか。

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中谷防衛大臣)
キャンプシュワブ内におきましては、代替施設建設事業と直接関係ない建物を機能的かつ効果的に再配置するために、平成19年以降、代替施設の飛行場区域とは異なる地域において、隊舎の整備等のかかる工事の実施をし、またそのための生コンプラントの設置も計画をいたしておりますが、議員ご指摘の関連工事は、これを指しているものと考えております。その上で、今回和解に伴う防衛省の対応の具体的なところにつきましては、和解の当事者の認識に異なることがないように、和解の内容をよく確認した上で、適切に対応していきたいと思います。

辻元)
じゃあまだ確認してないんですね。

中谷防衛大臣)
現在省内において、この和解の内容の工事の中止というものにつきまして、整理検討をおこなっているところでございます。

辻元)
工事の中止が先でしょう。工事を中止した上で、その次に移るんじゃないですか。大臣、そういう認識じゃないんですか。昨日、もうさっそく、この辺野古の埋め立て承認取り消した翁長知事に是正を指示しているわけですよ。その工事の中止は、これとこれとこれを中止しましょう、ということを確認した上で、沖縄県と合意した上で次に進みましょうというのが順序じゃないですか。違いますか。それはまだあいまいなままなわけですね、政府は。

中谷防衛大臣)
さきほどお答えしたとおりでありまして、是正の指示につきましてはすでに、和解勧告条項の中に書かれている手続きのひとつでございます。これらの手続きを通じて、沖縄県と協議をおこなっていくということでございます。

辻元)
工事を中止するという政府側の和解勧告に沿った行動をした上で物事を進めていくのが筋じゃないかと言っているわけです、順番で言えば。工事を中止しました、次はじゃあどうしましょうか、指示を出すかどうか、というのを政府をアクション取るわけじゃなくて、工事、関連工事ですよ、そうすると大臣にお聞きしますが、この入札契約状況の、いろんな入札されていて、キャンプシュワブ内の施設について、とちゃんと書いているわけですよ、普天間の基地に関する工事です、というのは。これ、いっぱいありますよ。これを全部止めると。要するにちゃんとこの入札のときに書いてある、普天間にかかわる一切の関連事業も止めるという、この点をまず確認させてください。

<例>
http://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/01nyusatsu/kensetsu/kekka/h26nyusatu-kouji/9.pdf
他多数

中谷防衛大臣)
現在、工事を中止することを指示しておりますが、まずボーリング調査、、、

辻元)
(違う、そんなこと聞いてない)

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中谷防衛大臣)
についても現場の作業は止めております。

辻元)
(それはさっき聞きました)

中谷防衛大臣)
こういった和解に伴う防衛省の対応の具体的なところにつきましては、和解の当事者であります沖縄県側と意識が異なることがないように確認して対応してまいりますが、その点において防衛省の中でしっかり整理をしてですね、間違いのないようにいたしたいということで、現在、これ金曜日に決定されたわけでございまして、ご指摘のように膨大な作業、資料がございますので、それを見ながら検討しているところでございます。

辻元)
今明らかになったのは、直ちに工事を中止したと言うけれども、今確認をしているという段階であると。中止は直ちに全ての関連事業を中止したわけではないと、今日この時点で。ということでよろしいですね?

中谷防衛大臣)
ボーリング調査も含めて、現場での作業は止めている状況にございます。

辻元)
そうしますともう一度聞きます。普天間飛行場代替施設関連事業にかかるさまざまな工事がございます。これが、入札するときにきちんと、これは普天間ですよ、というふうに関連事業ですよと出て来てるわけです。これ全部、今止めたから次に進んだという理解でいいのか、膨大な資料があるから、まだ普天間の移設にかかる工事、止まっていないものもあるかもしれないし、何を止めるかも今検討中である、どちらですか。

中谷防衛大臣)
キャンプシュワブ内におきましては、代替施設とは直接関係のない建物を再配置するということで、工事をおこなっている。関連事業もございます。したがって、今回の和解等につきまして、これは防衛省の対応の具体的なところ、これは当事者の沖縄県、協議認識が異なることのないように、今確認した上で、適切に対応していくという作業をしているということでございます。

辻元)
ということは、ひとつひとつ適切に対応するために、今確認中であって、どの工事を止めるかと。これ、シュワブ内の話しですよ。これだけじゃないんですよ、シュワブ内の関連事業とか、土砂の切り出しとかいろいろあるわけです。それをひとつひとつ確認中であって、止まってるか止まってないか、その関連事業ですね、大臣は今ご存じないということですね。

中谷防衛大臣)
このキャンプシュワブ内には、代替建設事業と関係のない事業が動いてきております。それについて、その点におきましては、それぞれの対処の整備等にかかる工事の実施をして、生コンのプラントも計画しておりまして、そういうことではございますが、今回の和解を受けまして、私が指示をいたしまして、ボーリング調査も含めまして、現場の作業、これは止めているということでございます。

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辻元)
そうしましたら大臣、確認させてください。沖縄県と協議するとか、防衛省内で精査しているというのは、普天間飛行場代替施設事業にかかる工事すべてである、今回止めるのはですね、それはそうですよね。目に見える、海の埋め立て工事だけじゃなくて、かかる工事全部という認識でよろしいですか?

中谷防衛大臣)
和解内容につきましては、すべて誠実に実行する考えでございますが、具体的なところにつきましては、条項に示された手続き、また沖縄県との協議をシジツにおこなっていくという事実を踏まえまして、和解の当事者である沖縄県との認識に異なることがないように、和解の内容をよく確認した上で、適切に対応していく考えでございます。

辻元)
あのね、今申し上げているのは、どの工事を止めているかまだわからないような状況で、実際に是正の指示を、これは国土交通大臣がもう出したわけですよ。先に工事をすべて沖縄県とこれを止めましょうと、静かな状況になって、確認をして合意をした上で国が前に進めていくための手続きですよ、是正の手続きというのは。それを昨日郵送したと聞きました。沖縄で報道されております。これ、手順が違うんじゃないですか、と申し上げているんですよ大臣。正しい手順だと思いますか? それと、沖縄のみなさんに理解を得たい、円満な解決をしたいというのが今回の和解の中身じゃな
いですか。どうしてまず沖縄で話し合って、この工事も止めました、そしてすべて納得していただいた上で、次の和解勧告に沿った行動を取っていくというのが、ふつうの円満な解決に向けての手続きじゃないですか。いかがですか。

中谷防衛大臣)
この普天間の代替施設建設事業につきましては、ボーリング調査も含めまして、現場での作業は止めている状況でございます。

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辻元)
キャンプシュワブ内の関連施設というものもすべて止まってますか?

中谷防衛大臣)
先ほどブカイ(?)しましたが、キャンプシュワブ内には代替施設建設事業と関係のない隊舎の機能的活効果的に再配置するための事業、これはおこなっているわけでございます。代替施設飛行場区域と異なる区域において隊舎等の整備にかかる工事も実施をいたしています。これではなくて、代替施設建設事業、これにかかる工事におきましては中止をしているということでございます。

辻元)
もう一回確認します。代替施設、キャンプシュワブ内の代替施設にかかる工事はすべて中止しているという理解でよろしいですか。

中谷防衛大臣)
それにかかる作業はすべて止めております。

辻元)
それは埋め立て工事じゃなくて関連工事すべてですね。土砂の切り出し等も入ってますね。

中谷防衛大臣)
そのとおりでございます。関連する工事はすべて止めております。

辻元)
その次に移ります。中谷大臣は辺野古が唯一の選択肢だとおっしゃってますね。そのとおりですか?

中谷防衛大臣)
はい、私も政治家として20年、この沖縄の普天間基地の移転、非常に政治家としても取り組んでいるわけでございますが、どう考えてみても、普天間飛行場が辺野古に移設をするということが、相手方、アメリカもあります、また沖縄もあります、地元もあります。こういうことを総合的に勘案いたしますと、唯一の手段であるという考えには変わりはございません。

辻元)
そうすると、大臣の理解によると今回の和解の勧告にしたがって手続きを進めていった場合、最後裁判になる可能性があるんですね。そうしますと、裁判になった場合は、国が裁判に負けた場合は辺野古断念、そして沖縄県が負けた場合には、その裁判にかかる内容に限り、辺野古の国の主張を認める、受け入れるという理解でいいですか?

中谷防衛大臣)
和解をしたわけでございますので、今回の内容、これは誠実に実行する考えでありまして、この司法判断が下された場合は、その判断に従い、誠実に対応してまいりたいと考えております。

辻元)
ということは、国が敗訴すれば辺野古は断念せざるを得ないという理解でよろしいですか?

中谷防衛大臣)
これから、解決に向けて沖縄県と協議を続けてまいりますけれども、その上で司法の判断が下された場合にはその判断に従い、誠実に対応してまいりたいと思います。

辻元)
だから、国が負けた場合、その司法の判断、辺野古は断念するということでいいわけですね?

中谷防衛大臣)
現在、手続きに従って協議を進めて参っているわけでございます。その上で司法判断が下された場合におきましては、その判断に従い、誠実に対応してまいりたいと思います。

辻元)
ですからその司法判断は、国が敗訴した場合、沖縄は辺野古は認められないと言ってるわけだから、それを受け入れることも含めてこれから対応していくということですよね。

中谷防衛大臣)
和解の条項に書かれております。国も沖縄県も、司法判断が下された場合にはその判断に従うと。そして、お互いに協力して誠実に対応する、それが合意でございます。この和解内容に沿ったプロセスは始まったばかりでありまして、司法の判断を予断したご質問を先ほどから再三再四受けておりますけれども、そこにお答えをするということは不適切であると考えておりまして、国としては和解内容を誠実に履行していく、そのことに尽きるわけでございます。

辻元)
なぜかというと、円満な協議ということが書かれているわけですよ。そして多くの人たちは、国に対しても円満な協議に向けての姿勢ですね、どういう対応でいくのか、ということ、要するに裁判で敗訴しても、今は受け入れると言っているけれども、また強硬な態度に出てくるんじゃないか、そのくり返しなわけですよ、沖縄の人たちから見たら。ですから、そこのところを確認しているわけです。
この普天間の5年間の運用停止というのを仲井眞知事の時代に辺野古受け入れの4条件のひとつとして出されましたね。で、こういう、今若い条項に沿った検討ということになりますが、岸田大臣、これは引き続きアメリカに求めていくということでよろしいですね?

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岸田外務大臣)
ご指摘のように、普天間飛行場の5年以内の運用停止、仲井眞前知事からの4項目中のひとつでございます。これにつきましては、これまでも首脳、あるいは外相レベル、そして私自身も米国国防長官と会談した際も、さまざまな機会にこの米国側に説明をし、協力を求めてまいりました.米国側からも負担軽減のコミットメントを得ております。これは引き続きこうした要望につきましては説明をし、協力を求めていかなければならないと考えております。

辻元)
それは当時から言われている2019年2月までという理解でいいですか、この5年間というのは。

中谷防衛大臣)
5年以内の運用停止につきましては沖縄県から平成26年2月18日の推進協議会の開催から5年をめどとするという考え方が示されておりまして、政府としてはこのような沖縄県の考え方を踏まえて取り組む考えでございます。

辻元)
この問題は、今日、沖縄選出の議員のみなさまも引き続き質問されると思いますので、そのみなさんの質疑を聞いて、私も続けて質問をこれからも委員会でしていきたいと思います。
もうひとつは、3.11の問題で、これは事務方でもけっこうなんですが、東日本大震災というのは、死者数でいえば18,479名亡くなっています。これ、史上、津波災害では観測史上世界で2番目なんですね、死者数が。そしてマグニチュード9.0、これ4番目なんです。で、自衛隊のみなさん、本当にがんばって、多くのみなさんのご支援をし、救助をし、感謝されている。私も当時、総理補佐官で、自衛隊のみなさんと一緒に活動いたしました。敬意を払っております。そんな中でやはり教訓というものがあると思うんですが、次の大きな震災が、まあ東日本大震災級というのは先ほど申し上げましたように、地震で言っても世界で観測史上4番目という大きな規模の災害ですが、この教訓と、それからそれに伴って自衛隊法や災害対策基本法などの改正案がおこなわれたのか、また、新たにこのような立法をするべきじゃないか、そういう点があるのかどうかをお聞かせください。

中谷防衛大臣)
震災発生5年になりますが、当時、辻元議員と私、NPO法案、これの打ち合わせ等をやっておりましたが、発災後から辻元議員は被災地に入って、何ヶ月もボランティア活動等を中心に、また政府の補佐官としてのお仕事をされたと記憶しております。防衛省はこの教訓につきまして、平成24年の11月、東日本大震災への対応に関する教訓事項、というとりまとめをいたしました。この教訓事項は、意思決定、運用、人事、教育、装備等、10分野23項目に渡って発表しておりまして、これらの教訓も踏まえまして、自衛隊の統合防災演習をはじめとした防災訓練で得られた成果を反映をさせるための、自衛隊地震対処計画の見直し、また、装備品のストック、そして日米協力のありかた、情報通信、人事、メンタルヘルスの実施の推進など、自衛隊の部隊を支える機能の強化などを取り組んで、対応いたしているわけでございます。法的改正につきましては、現在、自衛隊の行動権限に対して新規立法、これはおこなっておらず、また現在新規立法に向けた検討をおこなっているわけではございません。

辻元)
それは、新規立法をせずとも今の災害対策基本法や自衛隊法の範囲で十分訓練をしたり、それから備えをしていくと。実際の、日頃の活動が大事であるという理解でよろしいですか?

中谷防衛大臣)
災害対策基本法につきましては、たとえば平成24年の6月に災害時よりも広域的な支援を有効にするための都道府県、国による調整規定の充実新設(?)といった法改正がおこなわれておりました。従いまして、現在はこういった新規立法については検討をおこなっているわけではございません。現在の法律の中で対応いたしたいと思います。なお、さきほど検討項目22項目と申し上げましたが、32項目でございました。訂正いたします。

辻元)
ありがとうございます。なぜこういうことを申し上げるかといいますと、これも中谷大臣とずっと議論してきた、憲法の問題にかかわるからです。今、憲法の緊急事態条項、大災害のときに対応が不十分になるから必要ではないかという議論が出てきているわけです。で、自民党の日本国憲法草案、改正草案ですね、これにも緊急事態条項の憲法に入れることの必要性のいちばんの根拠が、大規模災害への対応なんですよ。
そうするとですね、実際に今、あれだけ大規模災害ですよ、観測史上2番目とか3番目と言われている。そのときの災害の教訓を生かして、今の法律を改正せずとも運用で対応していけるというのが政府の姿勢なわけですよ。となると、自民党の中には、東日本大震災のときに緊急事態条項がなかったから、対応が不十分だったとかそのために憲法改正しないといけないというような声もあるわけですが、大臣、私は今の法律のもとでしっかり訓練をしていくということで、緊急事態条項がないから、大規模災害に備えられないとは、夢にも大臣は思ってらっしゃらないと思いますが、いかがですか。

中谷防衛大臣)
憲法草案等に付きましては、自民党としてまとめられたことでございまして、私は今、政府の一員でございますので、それに対してお答えすべき立場にもございません。そういうことで、政府といたしましては、憲法改正につきまして、国民の理解が不可欠でございますので、国民的な議論の中で各政党間でしっかりと話し合いをしていただくということを希望いたします。

辻元)
最後に、ここに政府の危機管理組織のありかたについての最終報告、これは内閣官房でまとめられたものだと思いますが、平成27年3月30日付けのがございます。これよくできてるんです。で、これ、防衛省でもこれに沿った対応の検討をされていると思いますが、自然災害、大規模な火事、事故等、原子力災害、新型インフルエンザ等、武力攻撃事態等についても、その非常時に対して、警察庁、消防庁、国土交通省、海上保安庁、防衛省、原子力規制委員会などですね、この事態対処、いわゆるですね、安保関連法制で議論した、その武力攻撃事態対処についても含めての検討の成果でございます。私、ほんとよくできてると思います。で、このとおりに各省庁が日頃からの訓練をしっかりやり、連携体制をとっていくことこそが大事で、この緊急事態条項が、憲法改正して大規模災害等のときに必要だということは、私は、まあスローガンやお題目としてはけっこうですけれども、実態とは乖離していると思います。大臣、憲法に緊急事態条項がなくとも、今までの自衛隊が活動してきたように、大規模災害に対して万全を期す体制をととのえているという理解でよろしいですね?

中谷防衛大臣)
政府といたしましては、緊急事態等につきましては、各省庁としっかりと連携、協力をして対策を実施しているということでございます。

辻元)
おわります。