つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

【アベノミクスで暮らしは? 中小企業は?】エコノミストの水野和夫さんと対談しました①

2014.11.28

過日、安倍政権の経済政策について、
日本大学国際関係学部の水野和夫教授と辻元清美が対談しました。
水野教授は、元三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミストを務められ、民主党政権では内閣府大臣官房審議官として辻元と一緒に仕事をさせていただきました。
最近では、著書『資本主義の終焉と歴史の危機』が10万部を突破されるなど、経済評論家として、大変注目を集められています。
【アベノミクスで暮らしは? 中小企業は?】
<辻元>アベノミクスなんですけどね。私、地元で、アベノミクスで生活ようなったわという人、一人も聞いたことないんですよ。安倍さんはアベノミクス成功してる言うてるけど、庶民は全く逆で苦しくなっているという実感なんですね。いかがですか。
<水野> その通りだと思いますね。結局実質賃金は引き下げられてしまっています。そもそも、賃金は97年をピークに1割強下がっている。小泉政権で景気回復が戦後最長の7年間も続いたのですが、実質賃金も名目賃金も下がっていました。あれだけ戦後最長の景気回復をしても、賃金は下がる。そして、結局それはバブルに依存したものでしたから、リーマンショックで大崩壊しましたよね。すると今度は賃金が下がるどころか、職を失う。つまり、景気が良くても悪くても家計は被害者だ、というのがこの21世紀に入ってからの現状だと思います。
<辻元>水野さんが仰った実質賃金ですが、リーマンショックで一回下がってですね、民主党政権の時は東日本大震災がありましたけれども、なんとか持ち直してるんですよね。
<水野>ほぼ横ばいですね。
<辻元>はい。ところが安倍政権では、もうずっと下がりっぱなしということになっています。これが実態ですね。また、輸出量は増えてないけど、為替の差益で大企業が儲かってるように見えている。けれど、輸出量が増えてないということは、生産量は増えていない。ということは実体経済は、プラスに上向いてないということですよね。そうすると中小企業の人達は、発注量が増えないから苦しくなります。
<水野>仕入れ代金だけは上がっていっていますからね。家計の方を見ても、家計生活のアンケート調査で景気が悪くなったと答える人がドンドン増えている。
<辻元>株価が上がって、じゃあ誰が儲かってるねんと思うんですが。よく外国人投資家と言われる大資産家たちが、世界中の株を、売っては買って売っては買ってと、儲けていると聞くんですよ。実はそういう外国の大富豪が日本の株式市場で儲けている、という見方でいいんでしょうか。
<水野>東証の売買動向を見ますと、大体5割は外国人投資家です。半分は外国人投資家が保有してるということですから、半分は外国に流出するということになります。
<辻元>アベノミクスをやって金融緩和して、お金を撒いて株価を上げてるけれど、結局半分以上が外国人の大富豪のところにお金が回っていて、庶民には回っていない。
<水野>回っていない。誰のための政権かって言うことを考えきゃいけませんね。
<辻元>アベノミクスは、ナンボやっても、庶民は豊かにならない。
<水野>逆にますます貧しくなる、ということですね。