第187回臨時国会が始まりました。
10月3日、予算委員会で私は安倍政権と真っ向勝負の質疑に立ちました。
アベノミクスの成長戦略は「女性の活用」といわれています。しかし、私はむしろ、アベノミクスが多くの女性を苦しい立場に追いやることになると安倍総理に迫りました。
「安倍政権になって賃金は増えた」? それは名目賃金です。物価上昇分などをいれた実質賃金はむしろ下がっています。とくに、非正規雇用の人たちは名目賃金が下降。
儲かっているのは一部の人たちだけ。むしろ物価がどんどん上がって、将来の生活不安が大きくなっているのではないでしょうか。格差が急拡大しているのです。
なのに、臨時国会で、非正規雇用を固定化し、解雇しやすくし、残業代をタダにする法案を提出しようとしています。企業の新規採用は派遣などの非正規雇用が増えるばかりか、永遠に正規になれない「生涯派遣」で働く人たちが生まれます。
その非正規雇用の7割を占めるのが女性です。格差が広がり、非正規雇用が固定化し、解雇が増える。安倍さんのいう「輝く女性」には、非正規雇用で働く多くの女性は入っていないようです。
実際に、妊娠したら、それを告げただけで会社をやめさせられるという非正規の女性がたくさんいるという現状に、全く光を当てていないのです。
しかも、非正規雇用の率が高い中小企業では、アベノミクスで円安が続き、原料や燃油の高騰分を価格に転嫁できないため、経営破たんする企業が増えています。
そこに追い打ちをかけるように、大企業優先の法人税減税を安倍政権は打ち出しています。「税金をまけてやるから献金をちょうだいね」といわんばかりに、経団連の自民党への政治献金を復活させようとしています。
また、地方創生といっていますが、これもマユツバ? 円安でガソリン代急騰の打撃を受けている地方では、特に高齢女性の生活はどんどん圧迫されています。女性の方が平均寿命が長いので、一人暮らしの女性家庭というのは増えているのです。
女性の活躍を日本が国際的にリードしていくと国連でも演説をしたり、ヒラリー・クリントンさんなど「セレブ」な女性たちに囲まれて派手なイベントを開いてみたり。でも安倍総理、生活が苦しい高齢女性やシングルマザー、保育所に預けられない働く女性たちの姿は見えていますか。そうした人たちに会って、直接声を聞くつもりはないのですか。
一部の女性、一部の大企業だけが輝くことになりかねない「アベノミクスという船」そのものが、もう逆回転し始めている、と私は安倍総理に指摘しました。本当の、すべての女性、すべての働く人がかがやく政治をめざして、論戦に挑み続けます。