泉南アスベスト訴訟の判決が、昨日最高裁判所で出された。
石綿による健康被害について、「国が速やかに規制をしなかったのは著しく合理性を欠き違法」として、国の責任を認めた画期的判決だ。
この裁判については、国会でも頻繁に報告会などを行われ、この問題に光を当てる運動が辛抱強く続けられてきた。高齢となった被害者の方々が、ひとりまたひとりと亡くなられていくなかで、ご家族や支援者の方々は地を這うような努力を続けてこられた。
その姿に心を打たれ、国会議員として放置しておけない問題だと、問題解決に向けて私も微力ながら取り組んできた。復帰前の沖縄・米軍基地で働いていてアスベスト被害に遭った方々が、労災認定を受けられずに苦しんでいる件についても、支援者の方々と共に厚労省との交渉などに臨んできた。
鳩山政権では国土交通副大臣として、アスベスト対策の政府ワーキングチームのメンバーに選ばれ、省庁を超えた問題解決の取り組みに参加した。
泉南アスベスト訴訟以外にも、各地でアスベスト被害をめぐる裁判が継続中だ。今回の判決が、アスベスト問題全体の解決に向けて大きな一歩となることを望んでならない。