立憲フォーラムの勉強会も、早いもので5回目。
今回はこれまでと少し趣向を変えて、96条先行改憲に反対する4つの団体にそれぞれの意見やユニークな活動を発表していただいた。
発表団体は「明日の自由を守る若手弁護士の会」「自由人権協会(JCLU)」「日弁連・憲法委員会」、そして「96条の会」。
とりわけ参加者の関心を集めたのが、「明日の自由を守る若手弁護士の会」が作成した、憲法とはなにかを物語仕立てにした紙芝居だった。
ほのぼのとしたイラストと、小中学生でもわかりやすい絵本のようなストーリーに、
事務局長である早田由布子弁護士は「ここにいらっしゃるみなさまには”今さら”という内容かもしれませんが、、、」と話していたが、そもそも「憲法とは権力を縛るもの」ということを知らない国会議員も少なからず存在する永田町。おとなにこそ見てほしいと思わせる、なかなか見応えのある作品だった。
4団体のうち「96条の会」と「明日の自由を守る若手弁護士の会」は今年になって設立された。政権交代後に突如わき上がった”96条先行改憲”の動きに大きな危機感を持ち、立ち上がったのだ。
今回の勉強会で、私は改めて、立憲主義を教育に盛り込みたい、と感じた。安倍政権が「こどもの道徳教育が大事」と言いながら、権力がコントロールしやすい子どもを作るような動きを着々と進めているとずっと感じてきたからだ。
みなさんは子どものころ、学校で”立憲主義”ということばや考えを習った記憶はあるだろうか。
改憲派の学者である小林節さんにお越しいただいた回で、小林さんは
「今回の”96条先行改憲”の動きによって”立憲主義”ということばが知られるようになったのはケガの功名」とおっしゃっていたが、あらためて、政府の権威は憲法の制限下に置かれていること、そしてそのことが国民を守っているということを、子どもたちに知ってほしい。
立憲フォーラムでは、教育関係の方々とも連絡をとりあいながら、これからの若い世代に立憲主義という考え方を広めていきたいと思っている。
「自由人権協会」は憲法が制定された1947年に設立した老舗NGO。先月発行した、自民党改憲草案に関するQ&Aをわかりやすくとりまとめた小冊子が好評を博している。
日弁連・憲法委員会からは、福山洋子・日弁連憲法委員会副委員長が発言。
「96条の会」は5/23に発足したばかり。西欧政治思想史がご専門の千葉眞さん(国際基督教大学教授)と、憲法学者の長谷部恭男さん(東京大学教授)が発言してくださった。