いよいよ政治が問われます。
辻元清美は、流動化する政界をシャッフルして、新しい構図を創り出すチャンスに、と考えています。
自民党では安倍晋三総裁が再選され、石原慎太郎前東京都知事や橋下徹大阪市長率いる「第三極」が、自分たちの勢力を伸ばすことに躍起になっています。こうした人たちの共通点は? すべて途中で首相や知事を投げ出していることです。
石原さんが「尖閣を買う」「東京オリンピックだ」などと息巻く間に、東京ではお年寄りの孤独死が倍増。石原さんが都知事になる前年に約一〇〇〇人だった孤独死は、石原都政の一〇年間で二〇〇〇人を超えました。
橋下徹大阪市長も知事から途中で市長に鞍替え組。この一年間で大阪から転出した会社や工場は二五九件、転入は一六三件。橋下市長が「大阪都構想だ。道州制だ。そのために国政だ」と絶叫し多大なるエネルギーを使っているうちに、足元から企業がどんどん出ていっているのが現状。周りの府県から「大阪だけが取り残されますよ」という声まで聞こえてくる有様なのです。
そして一度は総理大臣を投げ出した自民党・安倍晋三総裁は、またあちこちで、「美しい国」をつくる、と宣言してまわっています。三・一一後も原発推進の安倍さんは、原発事故で多くの人が「美しい故郷」を追われたことをどう考えるやら。日本の国土にだれも住めない場所を作り出したのは、戦後「安全神話」の元で自民党が進めた原発政策なのに。
個々の政策はバラバラの彼らは、自分の権力欲やイデオロギー欲を満たすために、平気で仕事を放り出し、「国取り合戦」を繰り返すように見えます。同時に、そこには、彼らを強烈に結びつけている「執念」も見え隠れしています。それは「憲法改正」です。
「原発ゼロは無責任」と福島で発言した石原さん、米軍の核持ち込みを容認するような発言をし、「核廃絶はムリ、平和ボケ」と広島で断言した橋下さん。こんな二人が合流して政治勢力をつくることは本当にアブナイ。福島や広島の、痛みを抱えた人たちの声を大事にすることこそ政治です。
辻元清美は、こんなアブナイ政治の流れと、「維新の本拠地・大阪」で真っ向から対峙しなければなりません。
さて、今年は自殺者が三万人を割り込むという予測が出ています。菅政権で首相補佐官となった辻元清美は、自殺予防対策を柱とした「社会的包摂政策」の取りまとめ役の一人でした。「年越し派遣村」村長の湯浅誠さんたちとともに、きめ細かな対策を実行してきました。その結果、政権交代後の三年間は東日本大震災や原発事故があったにも関わらず自殺者は減り続けたのです。そして今年は、一四年ぶりに自殺者が三万人を下回りそうなのです。
最も追い詰められた人を救う対策が「漢方薬」のようにじわじわと効いてきた。「政権交代しても何も変わらない」と批判するのは簡単です。しかし、国の借金や原発だけではなく、戦後日本の「負の遺産」との格闘から目に見える成果を出すには一定の時間が必要。だから辻元清美は引き続き政治の最前線で、「新しい公共」や「社会的包摂」を前に進めたいと意志を固めています。
世界中が経済も外交も厳しい状況にあります。そんな中で、IMF(国際通貨基金)が「女性は日本を救えるか?」という報告書を発表しました。高齢化危機に直面する日本で、女性の社会参加を増やすことが日本の経済成長の鍵と明示。「憲法改正」よりも「男女平等の徹底」が日本再生の特効薬なのです。
「未来の選択」が問われています。オレが、オレがの「自己チュー」改憲連合では社会をよくできません。辻元清美には、右旋回する政治の流れを食い止め、「リベラル勢力の結集」を果たす役割が期待されています。