つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

全会一致でNPO法改正案が可決されました!

2011.6.16

国会ブログ

houseiritu.JPG
6月15日、参議院本会議で全会一致でNPO法改正案が可決された。
阪神淡路大震災の経験からNPO法制定を公約に当選し、一年生議員のときに議員立法でNPO法をつくってから15年、今回の法改正は私にとって、いやNPO法づくりに参加した多くの仲間にとって悲願だったのだ。
当時私は、なんとかこのNPO法制定と優遇税制の実現をはかろうと、与野党のさまざまな議員のところに「突撃」していた。とくに、自民党の竹下元総理には何とかして会いたかったが、何しろこちらは一年生議員、事務所に何度電話しても取り次いでくれない。そこで、「ここならきっといらっしゃるだろう」と早稲田の同窓会に参加した。思ったとおり、竹下元総理が前の方にいらしたので、私はそばにいき、「竹下先生、NPO法を・・・」と口にした瞬間、こちらをサッとふりむいて「税はいかんよ、税は」とおっしゃられたのを鮮明に覚えている。ああ、この人は国会で起きていることは何でもご存じなのだなあ、と思うと同時に、「税は聖域、市民にはさわらせない」という権力の強い意志を感じたものだ。
そして東日本大震災。小さな団体が被災地支援にがんばればがんばるほど、運営は厳しくなっていく。早急にこの法改正を実現しなければ、という思いが日々強くなっていった。
私は今回の法改正で、3つの「変化」があると考えている。
1つは経済のあり方が変わること。企業のCSRとも関連し、地域に根ざした絆の経済を促進することになる。
次に政治のあり方が変わること。たとえねじれ国会であっても、本当に国民のためになる課題は党派を超えて取り組めることがわかった。何度も何度も会合を繰り返し、ひとつひとつの条文を現場の方々や有識者とともに検討を重ねた。そして定期的に集会を開き、ネットを通して議論の過程や果実をオープンにしていった。この立法過程はいわば国会の「熟議のあり方」そのものだった。
そして、何より東日本大震災以降の日本が置かれた厳しい状況のなかで、社会を変える起爆剤になること。これまで日本は「無縁社会」などといわれてきたが、復興の基盤がNPOになっていくのでは、と私は考えるのだ。
いま宮城では、自衛隊や自治体、国とNPOが同じテーブルにつき、情報を開示しあいながら被災者支援の調整会議を行っている。阪神淡路大震災のときには考えられなかった光景だ。それだけ今回の震災の被害が大きいともいえるが、NPOなどのボランティアセクターが育ってきた結果でもある。
大きく時代は変わった。そして、こうした制度を活かしきれるかどうか、今度はNPOが問われている。
加藤紘一代表をはじめ超党派NPO議員連盟のみなさん、NPOのみなさん、内閣府や衆議院法制局のみなさん、そして全会一致でこの法案を可決した両院の国会議員、みんなでつかんだ法改正だ。今年を「寄附元年」として、よりいっそう社会の絆を強めていきたい。