6月22日。衆議院本会議で、今国会の70日間延長が決まりました。交通基本法など、被災地の復興のためにも一刻も早く成立させねばならない法案が残っています。
そしてこの日の参議院本会議、平成23年度税制改正法案中の一部（公益法人等への寄附金に係る税額控除制度の創設等）を分離した所得税法等の一部改正案及び、これに伴う地方税法上の措置を定めた地方税法等の一部改正案が、賛成多数で可決・成立しました。
この税制改正とNPO法改正により、NPO法人だけでなく公益法人、社会福祉法人、学校法人なども対象とした優遇税制が実現しました。
この改正は今年の1月1日にさかのぼって適用されるので、今回の東日本大震災の支援活動をしている団体への寄付も適用されます。
そしてもう一つ、「日本版プランド・ギビング信託」という制度が創設されました。
これは、ＮＰＯに寄付をしたいけれども「どこに寄付していいかわからない」という方のために、信託制度を活用して、資産を認定NPO法人などへ寄附しようというもの。今回の税制改正で、地元の信託銀行などに預けた財産から生じる利子所得を非課税にしたのです。
米国では「プランド・ギビング信託」が生まれたことで、とくに高齢者の方が安心して寄付ができるようになり、また寄付控除による寄付創出効果が加速しました。いま米国のプランド・ギビング信託残高は12兆円にのぼるとのこと。
認定ＮＰＯ法人の要件緩和と寄付控除の拡大、そしてこの「日本版プランド・ギビング信託」で日本の寄付文化は大きく変わります。地域社会に寄付がきちっとめぐることで、地域に絆を取り戻していくのです。
これからもしっかり、政治が後押ししていきたい。