今国会での提出をめざし、交通基本法の議論が深まっている。
与党内では国土交通部門会議の交通基本法ワーキングチームがその議論の中心だ。座長は、国交省・政務三役時代に力を合わせて交通基本法を前進させた三日月大造議員。
25日の会議も、「移動権」の記述をめぐり激論。自社さ政権時代、私が情報公開法を担当したときも「知る権利」という文言に対し自民党内から猛反発があり、入れる入れないで大激論があった。NPO法をつくるときも「市民活動」という言葉に対して「これは『反政府活動』じゃないか」という誤解が強く、特定非営利活動という言葉に置き換えた経緯がある。男女共同参画社会基本法を担当したときも「男女平等法」という名称にしたかったが、「平等」という言葉に抵抗する議員がいて実現できなかった。
法案づくりは妥協の連続だ。とくにこのねじれ国会の下では細い糸の上を渡るような作業を繰り返すことになる。
同時に、メディアの注目もじわりひろがってきた。先日は、全国紙で地方支局に配属された若手記者たちが「交通基本法について勉強させてほしい」と私の国会事務所にやってきた。地方の「交通崩壊」はもはや待ったなし、彼らの強い問題意識に刺激されて白熱の議論。
各方面からの関心も高まっている。LRTを推進する市民団体や公害問題を考える財団法人、労働組合などからも次々に集会の参加依頼をいただき、昨年末から全国を飛び回っている。とにかくこの動きは「上から」でなくて「現場から」積み上げていくものだからだ。
これからも積み上げをコツコツ続けていこう。