つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

第一回セーフティ・ネットワーク実現チームが開かれました

2010.5.11

国会ブログ

5月11日、第一回セーフティ・ネットワーク実現チームが開かれた。趣旨は、「ワンストップ・サービス・デイ」の試行や年末年始の生活総合相談など昨年来の貧困・困窮者支援の取り組みをふまえて、「パーソナル・サポート(個別支援)」の導入や家賃補助も含めた「居住セーフティネット」の整備といったセーフティ・ネットワークの実現に取り組むというもの。主な検討項目は下記の通り。
●昨年来の「貧困・困窮者支援チーム」における取組の総括
●「通年対応」としての「パーソナル・サポート(個別支援)」の検討
・非正規就業や長期失業などで生活に困窮する人々を個別的・継続的に支える「パーソナル・サポート(個別支援)」のありかたの検討
●「居住セーフティネット」の検討
・一定の居所を定めず、仕事を求めて各地を転々とせざるをえない方々などに対する保護・支援について、自治体が、要支援者の集中に対する懸念を持つことなく、適切に実施責任を果たすことができるようにするための方策の検討。
・離職者・低所得者の「居住の権利」を支え、就労を促進するための住まい対策の検証とそのありかたの検討。
まず最初に、菅副総理が開会のあいさつ。細川主査のあいさつの後、この案件に取り組むために再び内閣府参与になった「もやい」事務局長の湯浅誠さんから提案。昨年来の取組からいろんな課題が見えてきたこと、困窮の手前の段階でより広い層に対応できるように、ということから今回の動きにいたったとのこと。
「パーソナル・サポーター」とは、湯浅さんの言葉を借りれば「専門知識をもつ友人」だ。これは、制度本位から人本位への転換を意味している。いままでの制度本位であれば、窓口に来た人に対し「あなたに合う制度はないですよ」といって目の前から消えてくれれば、窓口の業務は完了した。しかし、人本位に組み替えていけば、制度が当てはまらない人に対し、どうやってその人の暮らしをサポートしていくかに取り組む必要がでる。こうした個別的、継続的、制度横断的な対応をする寄り添い型・伴走型のサービスをやろうというものだ。
「こうしたパーソナル・サポーターをつくっても、周辺がバックアップしなければ活きない。官民含めた協力体制が必要だ」と湯浅さんは強く訴えた。
私も、居住の貧困が例えば子どもにとって大きな心の傷になる、と実体験をふまえて訴えた。私自身、子ども時代に親子4人で6畳一間に住んでいた経験があるからだ。居住の貧困は、大人だけではなく、子どももろとも転落していく状況になりうることは身につまされている。
当面のスケジュールは、5月中に取組の基本方針を中間的にとりまとめ、新成長戦略「雇用・人材戦略」に反映する。その後、「セーフティ・ネットワーク」の実現に向けて具体的な取組の検討を進めることになる、と事務局長の山野井政務官。
どれだけ当事者のきもちになってとりくんでいけるか、当事者の声をよく知っている人の声をどれだけすくえるか。血の通ったセーフティネットをつくれるかの勝負だ。しっかりやっていきたい。