つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

24年目の解決へ――国鉄改革1047名問題(JR不採用問題)

2010.4.9

国会ブログ

24年目に至って和解に向けた第一歩が踏み出された。
戦後最大の労働争議といわれる国鉄改革1047名問題(JR不採用問題)だ。
社民党・民主党・国民新党・公明党から政治解決に向けた申し入れを受け、政府としてはいくつかの条件をもとに解決案を受け入れた。
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私が所属する社民党には、前身の社会党も含めてこの問題解決に心血を注いできた先輩がたくさんいらした。過去の政権でも、問題解決が試みられたことはある。しかし、24年間この解決は容易ではなかったため、担当になったものの、私には荷が重かった。
政治的には、鳩山総理はじめ現与党三党間では、野党時代から人道上の見地から解決せねばと多くの議員が取り組んできた問題だった。政権交代して早々から与党三党は解決に向けて足並みをそろえる動きが始まった。
昨年末、三党の幹事長・国会対策委員長が集まった。私は当時、社民党国対委員長を兼務しておりこの会合に参加。民主党の小沢幹事長、山岡国対委員長、国民新党の自見幹事長、下地国対委員長、社民党は重野幹事長と私。6人が集まった場でこの問題が出て、与党三党で原告側の4者・4団体との和解案をとりまとめようという話が出た。私はさっそく大臣に報告、「与党におまとめいただくのを待とう」となった。
与党は申し入れをまとめる立場、私たちはあくまで申し入れを受ける立場なので、そこはきっちり線を引いて取り組まなければならない。
民主党の山下議員、国民新党の自見議員、社民党の又市議員が和解案をとりまとめる努力を重ねた。以前から関わってきた公明・弘友議員も加わって4党になった。
3月18日、4党から一回目の申し入れを前原国土交通大臣がお受けした。その後、政府内でも検討が始まった。23年かかった問題だけに様々な意見があり、一朝一夕では解決できないと、担当した三日月政務官と私は何度も苦悩することになった。
しかし人道上の見地から問題を解決せねば、という思いはみんな同じだったと思う。
鉄道局をはじめ国交省の職員も、今までの経緯からいろいろな思いがあっただろう。しかし皆ここでいっしょに解決しようと心身を削って働いてくれた。
又市議員は「23年間苦しんでこられた方々にとっては、すべて満足とはいかない内容かもしれない。しかしこれがぎりぎりの政治的合意だ。争議の途中で亡くなった方もたくさんいる。新たな人生の再出発をしていただきたい」と記者会見で述べた。断腸の思いで、たたかいから身を引いていった方も多くいる。
それぞれの立場で、複雑な受け止め方をしている方もいるだろう。でも、一つの区切りをつけることができたのは本当によかったと思う。これも政権交代の大きな成果の一つではないだろうか。
大きな問題の解決だったので、自分の責任に押しつぶされそうになりながら取り組んだが、今、少し、ほっとしている。