3月1日予算委員会での辻元の質疑全テキストです。
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○金田委員長 この際、辻元清美君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。辻元清美君。
<次の緊急事態宣言の解除は、総理の進退が懸かるぐらいの判断。「想像していなかった」は通用しない>
○辻元委員 立憲民主党の辻元清美です。
総理、今、3月7日の緊急事態宣言の期限が来ます、最終的には私の責任で判断するとおっしゃいました。7日、迫っているんですけれども、いつ頃、判断がデッドラインだと思われていますか。
○菅内閣総理大臣 それは、今の時点で明確に申し上げることは控えますけれども、そんな直近であってはやはりならないと思っています。
○辻元委員 日曜日なんですよね。いろいろな人、解除されるかどうかということでいろいろな段取りが狂ってきますから、週の半ばぐらいかなと私は思っております。
やはり、この間、尾身会長の記者会見ですね、大阪などを解除するとき。相当緊迫していたというか、ちょっと怒っていたような感じもしたんですよ、私。専門家の話を聞いてほしいなと、私も慎重な意見を言いましたとおっしゃっていて。総理は今、最終的には私の責任で判断しますと、たった今ここでおっしゃいました。そこで、私、今回の判断というのは、オリンピックも懸かっているし、総理の進退が懸かるぐらいの判断やと思うんです。
なぜこんなことを言うかといいますと、年末、どんどんどんどん、GoToとかをやっていて数が増えてきた、そして東京が1300人になったときに、総理がテレビに出ているのを私は見たんですよ。そうしたら、驚きましたと、想像していなかったとおっしゃったんですね。そして、1ヶ月で解除できなかったらどうしますかと問われて、仮定のことは考えないとおっしゃったんですよ。私、これを見て大丈夫かなと思いました。
総理は、もう官房長官も総理も、この新型感染症の問題は1年間対応してこられていますから、もう今度は、解除したら、こんなことは想像しませんでしたとか、仮定のことは考えないというのは通用しないと思うんです。
そこで、総理にちょっと念押ししておきたいと思います。私の決断で最終的には決めるとおっしゃった。専門家の方は相当慎重ですね、今。そこで、どういう決断をされるのか。解除して、再度また第四波が来て緊急事態宣言を出すような事態になったら、私、もう想像できませんとは言えない、総理のやはり政策の失敗になってしまうと思います。
そこで、総理に覚悟を聞いておきたいんです、今度の解除の。場合によっては総理の進退が懸かるくらいの責任が生じる、今回、全面解除するときはそれぐらいの覚悟で決断するということでよろしいですね。
○菅内閣総理大臣 これは、どうするかということは国でルールが決まっていまして、専門家委員会の皆さんから構成される諮問委員会の中の意見を聞いた上で、最後は私が内閣総理大臣として判断をいたします。( 辻元委員「覚悟、覚悟。進退を懸けて」と呼ぶ)
私は、常に覚悟を持って政治を行っています。
<あまりに少ないワクチン配分量。世田谷区はわずか132人分、100歳以上の高齢者は500人以上、一体誰に案内を出せばいいのか>
○辻元委員 ちょっとワクチンについて、河野大臣、寝ていないよね、下を向いているだけね、伺いたいんです。
ワクチンがどうなるかというのが大きな決め手になるじゃないですか。それで、ワクチンは1回接種なのか、2回接種なのか、ファイザーのワクチンについて。田村大臣は2回ですよと言っています。やはり国民の間で不安が広がっているんですよ、何か数が足りなくなったら1回にされるんちゃうかなと。
ですから、ここは総理、ファイザーのワクチンについて、田村さんは2回だと国会でもおっしゃっていますので、総理の口から、ファイザーについては2回接種で日本はいきますと表明しておいてもらえますか、みんな心配していますから。どうぞ。
○菅内閣総理大臣 そういう方向で河野大臣のところでも準備をしています。
○辻元委員 いや、方向じゃなくて、2回でいくということだと思いますよ。だって、一回しか打っていない人と2回の人となったら不公平ですよね。ですから、2回と決めたら、もうこれでいくしかないんですよ。
河野大臣にお聞きします。苦労されていると思います。6月までに高齢者の接種の見通しが少しずつついてきたようなんですけれども、これは、オリパラが始まるまでに、地方自治体にも頑張っていただいてワクチン接種は終わらせたい、そういう見通しであるということでよろしいですか。
○河野国務大臣 何回も申し上げておりますように、オリンピック・パラリンピック、スケジュールには私は考えておりません。6月末までに、ファイザーとの交渉の結果、自治体に対して高齢者が2回接種できる分のワクチンの供給ができる、それだけの確保ができそうだということでございます。
今、自治体は、それぞれ接種体制を構築してくださっておりますので、実際のワクチンの供給は、自治体がワクチンを打ち始めたときにワクチン切れを起こさないように、しっかりとそのスピードに合わせて供給してまいりたいと思います。
○辻元委員 なぜこういうことを申し上げるかといいますと、熱中症が心配なんです。高齢者の接種が夏までかかってしまうと、ワクチンの副反応に発熱というのもありますね。高齢者の方が打ちに行って、帰りに熱中症で倒れるとか。ですから、これは夏までにきちんと行うということでないと、夏にかかると本当に危ないと思っているんです。
全国知事会で、2日前にいろいろな意見が出ました、総理。全国知事会の皆さん、厳しい意見も出ていましたよね。その中で、ワクチン接種について一番ちょっと何とかしてよと言っているのはどんな意見だったと思いますか。総理、いかがですか。総理が把握している範囲で結構です。
○菅内閣総理大臣 日程だったと思います。それと、あとはお金じゃないでしょうか。
○辻元委員 そうなんですよ、やはり日程なんですよね。それと、数が最初少な過ぎるという話です。
河野大臣、4月12日からワクチン接種を始めるということなんですけれども、例えば東京ですね。東京は2000ですよね、東京は2000人分、分配、1回目は、なんですよ。例えば、今、これは12日から始めると言っていますけれども、私、東京23区で一番大きな世田谷区、もしも、この東京都の2000、最初の配分分が人口比で割られたとしたら、都道府県はいろいろな方法で今模索していますけれども、最初の第一便、人口比で割ったら、23区で一番人口が多い世田谷、何人分ぐらい配られるか分かりますか。分からなかったら分からないでいいですよ。ちょっと、一応、何か。
○河野国務大臣 最初の配送は、各都道府県に1箱、人口の多い東京、神奈川、大阪は2箱配送いたします。
我々としては、どこか一つの自治体を選んで、そこで、配送がしっかりできるか、システムがきちんと動くか、予診にどれぐらいの時間がかかるか、あるいは打つ場所を出すための洋服を脱いだり着たりするのにどれぐらい時間がかかるか、そういうものを試していただきたいというふうに思っておりますが、都道府県によっては、一つの自治体ではなく、もう少し小分けにしたいというところもあるようでございます。
○辻元委員 例えば、その2000なんですけれども、人口比で割ったら、世田谷に分配されるのは132人分しかないんですね。今、それぞれの自治体は、どういうようにすればいいかなと。第二便を分配したとしたら、大体500人分なんですよ。一つの自治体にするというのも方法なんですけれども、余りにも数が少な過ぎると。
実際、こういう声が来ています。どこかで接種が始まっちゃうと、それが、高齢者の接種が始りましたと、ばっと報道されるじゃないですか。そうすると、全く接種券が配られていないところの方々は、何で私は高齢者なのに接種券が配られないのというように、クレームというか、それぞれの自治体の窓口がパンクするんじゃないか。
ところが、余りにも、例えば人口で割って132人分、1回目にもらっても、一体誰に案内を出せばいいのか。100歳以上の人というようなことをおっしゃっていますけれども、世田谷だけでも500数人いらっしゃるらしいんですね。今、そういう問題が起こっているんですよ。
河野大臣にお聞きしたいんですけれども、私、昨日かおととい、河野大臣がテレビに出ていらっしゃるのも、いろいろな知事さんから、ちょこっちょこっと配るんじゃなくて、やはり一定の数量を確保して配ってもらうとか、全国津々浦々に配るんじゃなくて感染者の多いところから配ってもらうとかしないと、実際、4月の12日から高齢者の接種を行いますといってスタートさせるけれども、それが何で私のところには来ないんだと混乱の元になると、自治体から非常に大きな困惑の声が届いているんです。そういう声を聞いていらっしゃいますか。
○河野国務大臣 22日に、知事会、市長会、町村会から、確実に、少しずつ検証しながら拡大をしろという提言をいただいております。
当初一箱、その次に5箱というのは、まず最初に、先ほど申し上げましたような様々なシステムがしっかり機能するかどうか、それを検証しながら拡大をしていこう、そういうことでございますので、一つの自治体、次は五つの自治体でそういうチェックをしていただく。どこの自治体でやるかは、都道府県知事にお任せをしております。
ただ、都道府県の中には、先ほど申し上げましたように、更に小分けをしてということを考えていらっしゃる。それは恐らく都道府県内の公平性というようなことを考慮されているんだろうと思いますので、それはそれで結構でございますが、しっかりとシステムが機能するかどうかというようなことを検証しながらやはり広げていくというのが一番いいんだろうと思いますし、3団体からもそのような提言をいただいているところでございます。
<工場から自治体までの運搬責任はファイザー社と河野大臣が認める、届いてから接種までは自治体任せ!>
○辻元委員 検証するにしても、一つの都道府県に1000か2000かなんですよ。大体1000なんですよね。
相当これは、どうやって1000人を選ぶんだと。じゃ、一つの自治体でやっても1000人です、たった。どうやって選ぶんだと。2つでやったら500人ずつですよ。
やはり、4月から始めるとおっしゃっていたので、私、何が何でも4月から始めたかったんじゃないかという声も聞いています。4月から高齢者を始めましたよとどこかで報道されたら、あ、始まったのねと。しかし、それがかえって混乱を招くんじゃないかと心配しているわけです。ちょっとしかないのに、1000人とか500人しか接種できないのに、それが報道されちゃって。何か、4月からやったことを、やりましたと言うために最初配っちゃったんじゃないかというように思いますよ。
私、河野大臣は運び屋とおっしゃっていた、運び屋と。水道の蛇口をしっかりやってほしいと思うんですよ、出したり閉めたり。
私、今回の1回目のこのトライアル、一つの県に1000、一つの自治体に、もしも10個でやったら100ずつ、100人ずつ、どうやって選ぶんですか。実際、無理ですよ、それは。
ですから、やはりこれは最初、出だしから、私は、もうちょっと考えて、自治体というか、区であったり、都道府県だけじゃなくて、どういう形がいいかということをきっちり確認された方がよかったと思います。
これは、運ぶ責任はファイザーですよね、どうなんですか。運搬の責任は、自治体まで届ける責任は、国じゃなくてファイザーが運搬の主体ですね。
○河野国務大臣 高齢者は日本に3600万人いらっしゃいます。この3600万人、同時に全員が受けるということはできませんから、これはどれだけのワクチンがあっても、高齢者全員に一斉に接種券を配ったら、それは予約が取れないということになります。
ですから、自治体は常に、どういう順番でどれぐらいの接種券を送り始めるかということは、これは考えていただかなければいけないわけで、それは1箱であっても1000箱であっても、順番をつけて接種券を送り出さなければいけないというのは同じなんです。3600万人が全員一斉に同じ日に打ち始めるということはできません。ですから、それは何箱送り出しても、順番を考えて打っていただく。
それは自治体ごとに、年齢で切るところもあれば地域で切るところもあれば、様々なことをその自治体に一番合うようにして考えて接種券を送り出していただかなければならないわけですし、そこは、予約をどうやって取るかというシステムにも制限があるでしょうし、打つ人数にも制限がありますから、それは自治体で考えて、どういう順番にどれぐらいずつ接種券を送り始めるかというのは、それは自治体ごとに違ってくるわけです。
そこはしっかり御理解をいただかないといかぬと思います。
ですから、1箱来たときにどういうふうにやるのか、5箱来たときにどういうふうにやるのか、100箱来たときにどういうふうにやるのか、それは自治体がしっかりと考えていただかなければ、国でこうやってくださいというわけには、これはいきません。
基本型の施設にはファイザーがこのワクチンを箱単位で送っていただく、そういうことになっております。
○辻元委員 自治体の、この間からの全国知事会でも、自治体に丸投げかいという話が出ているわけですよ。蛇口の調節を上手にしないと水は流れないんです。その元締めの蛇口は国なんですよ。
自治体に100とか500配って、何とかせい、私は、この蛇口の考え方をもうちょっとしっかりしていただかないと、自治体が混乱しているんじゃないかと指摘しているわけですよ。いや、知らぬ、100でも500でも配られたら自治体の責任で、どこに100人選んで接種券を出すかは自治体で考えてちょうだいと今おっしゃったけれども、そこを自治体の皆さんは怒ってはるんです。もうちょっと国の蛇口しっかりしてちょうだいと言っているわけです。
華々しく、4月12日に高齢者の接種が始まりましたと言うけれども、内情を見たら100人とか各県で1000人とか、それで混乱しているというふうにならないかと心配しているわけです。蛇口、国が、はい、それはもう自治体に送ったら自治体丸投げじゃないんです。
今、運搬主体はファイザーとおっしゃいましたでしょう。ある自治体の長が、厚労省に運搬について聞きたいんだけれどもと問い合わせたらしいんです。そうしたら、ファイザーに聞いてくださいと言われたんですよ。
これは運搬は、結局ファイザーが、私調べましたよ、ファイザーがDHLと契約して、そしてDHLが飛行機は全日空と契約して、全日空で日本まで運んできたら、今度はDHLが運搬会社に、運送会社と契約していて、それで自治体の冷蔵庫のところまで行くとなっているんですよ。それについて、運搬の経過とか、どうなっているかということを問い合わせたら、ファイザーに聞いてくれと言われたというわけですよ。ファイザーのどこに電話をかけたらええねん、運搬について国は責任を持っていないのかという声を聞いているんですね。運搬の国の問合せ先はどこなんですか。内閣府なんですか、厚労省なんですか、ファイザーなんですか。どこに連絡すればいいんですか。
○河野国務大臣 このワクチンにつきましては、ファイザーが責任を持っているところはファイザーが行うということになっております。これは、ある面、ワクチンの安全を守るために、なるべくそこに関する情報は外に出さないでほしいという要望をファイザーから受けておりますので、基本型の施設のところまで、これはファイザーが責任を持って送る。自治体はV-SYSの中に数字を入れていただいて、それに沿って厚労省の方で分配をしてファイザーが送り届ける、そういうことになっております。
自治体がどこに問合せをするか、現時点では、それぞれの地域ごとのリエゾンが厚労省におりますので、そこに問合せをしていただければ、そこからしっかりお答えを返すことができると思います。(辻元委員「ファイザーのリエゾン」と呼ぶ)いえいえ、今、厚労省に自治体からのリエゾンのチームが地域ごとにおりますので、そこにまとめていろいろなお問合せをしていただければ、そこで自治体に今お返しをしているところでございますので、自治体はそのことをよく御存じでございます。
○辻元委員 自治体の皆さん、特に東京は、ワクチンの接種と同時並行で、東京都議会選挙が六月にあります。それで、7月から9月までオリパラがあるんですよ。そして、東京は一番感染リスクが高いところなんです。なかなか減らないわけですよ。
そうすると、やはり、もう自治体に送ったら自治体で、そこで100人でも200人でも1000人でも考えればいいという。だから、河野大臣に申し上げた、運び屋以外に、蛇口、国の蛇口がしっかりしていなかったら、自治体が混乱するだけ。それは自治体の責任じゃないですよ。蛇口の責任だということをよくわきまえて仕事をしていただきたい。一生懸命やってはるのは分かりますよ。EUとの交渉も大変なのは分かる。しかし、私は、この4月12日からの接種については、ちょっとお粗末やと思います。
この後、心配しています。報道されて、国民がどういう受取になるか。今、自治体はほんまに苦労していると思いますよ。だって、一つのところに1000来たって、1000人どうやって選ぶのかとなるじゃないですか。そういう送り方を1回目にしてしまったということ。私は、これはちょっと、はっきり申し上げて出だしからつまずいているなと思いますから、申し上げているんです。
<オリパラ参加国の半数で変異株が流行、海外観客は無理では?>
○辻元委員 オリンピックについてちょっと聞きたいんです。
心配なのは、総理も心配されているのは、変異ウイルスだと思います。
外務省、来てはりますか。今、世界中で変異ウイルスはどれぐらい確認されていますか。
○森政府参考人 お答えいたします。
外務省では、変異株を含む新型コロナウイルスの国際的な感染状況について、必要な情報収集を行ってきております。
変異株に関しましては、3月1日現在で、米国、欧州諸国、南アフリカやブラジルを含む56の国と地域におきまして、それぞれの国内での変異株の感染者を確認していると把握しております。
○辻元委員 外務省は56とおっしゃっているんですけれども、WHOの発表、これはNHKでも報道されていますけれども、イギリス型が101の国と地域、南アフリカ型が51、ブラジル型が29と、おとといぐらい報道されていましたよね。外務省は何でこんなに少ないんですかね。
しっかりしてくださいよ。WHOに聞いたらいかがですか。大丈夫かなと思うんですよ、総理。
ロンドンは、新たな感染者は全部変異ウイルスになったらしいんです。それで、フランスも半分ですよ。さらに、アメリカ10%、ニューヨークではまた違うウイルスも見つかっている。
そこで心配なのは、オリンピック・パラリンピックなんですね。
オリンピックの参加資格を有する国は、206ヵ国らしいんですよ。パラリンピックは182ヵ国。そうすると、この206ヵ国のうち、もう半分が、WHOの報告によれば、変異ウイルスが広がっている、また広がりつつあるわけですね。
私は、総理、だって、101ヵ国、オリンピック参加国の半分で変異ウイルスが広がっているわけですから、もう現時点で海外からの観客を入れるのは難しいと思うんですけれども、総理、いかがですか。この変異ウイルス、心配でしょう。いかがですか。
○菅内閣総理大臣 もちろん、変異ウイルスは大いに心配しています。
ただ、東京大会については、安心、安全大会を実現するために感染対策というものを最重要に考えています。その具体的内容を現在検討しておりまして、その中で、変異株、その感染状況に応じた対策が必要だという判断をいたしております。
いずれにしろ、東京都と大会組織委員会、IOCと緊密に連携をしながらしっかり準備を進めていきたい、このように思います。
○辻元委員 いつもの答弁なんです。もうそういう答弁を読んでいる場合と違います。この変異ウイルスの広がりというのは大問題になっています。
私は、オリパラ、本当にできるのかと思うんです。なぜかといいますと、全豪オープン、大坂なおみ選手が活躍して、私も見ていました。アスリート、頑張ってほしいと思います。でも、1000人なんですよ、選手団は。そして、オーストラリアというゼロコロナの政策のところでやりました。それでもむちゃくちゃ大変やったというんですよ、テニス一種類で。選手だけで1万人以上ですよ。
関係者を入れたら数万人、10万人、来るかもしれない。
総理にお伺いしたいんですけれども、私、やりますと進んでいても、ゴールデンウィーク明け、東京がステージ4になった。できますか、どう思われますか。
○菅内閣総理大臣 安心、安全の大会にするべく、私ども今、全力で取り組んでいるところであります。IOC、東京都と組織委員会と、それらが連携しながら安全、安心な大会を実現するべく、私ども今、取り組んでいるところであります。
<IOCや組織委員会は、国民の命や暮らしを守る責任はない。日本政府は中止の場合のシミュレーションを>
○辻元委員 私、これは、進めるのは進めていくと思うんです。でも、途中でどうか。総理、最初に申し上げましたね、こんなことになるとは想像しなかったと。もう二度とそうならないためにですよ。中止の場合のシミュレーションをしておくのは日本政府しかできないんですよ。こっそりでもいいですよ。
なぜかというと、IOCや組織委員会は、国民の命や暮らしを守る責任はないんです。国民の命を守る立場に立てるのは、その中では日本政府なんですよ。ですから、総理は、IOCがやるかやらないか決めますとか、組織委員会に任せますという、違うあなたは役割を持っているんです。
ですから、IOCと立場が違う局面が出てくるかもしれませんよ。しかし、私は、ブレーキを考えておく。今申し上げたように、変異株も、これはなめたらあかんと思います。いや、こんなになると思わなかったとか、仮定のことは考えませんはもうあきません。
ブレーキを考えておくのは日本政府の役割だと思いますが、総理、いかがですか。
○菅内閣総理大臣 まず新型コロナウイルスを克服していくというのは、ここは最優先だと思っています。そういう中で、安全、安心な大会を実現するために具体的な内容を検討していく。そして、東京都と組織委員会とIOC、そういう中で政府としてもしっかり対応していく、このことが大事だと思っています。
○辻元委員 日本政府の立場を自覚していただきたいと申し上げているわけですよ。オリンピックは確かにIOCがいろいろなことを決めるんだけれども、国民の命を守る観点から様々なシミュレーションをして、いざというときにはやはりそれを発動せざるを得ないときも来るかもしれない。
そういう立場であるということをよく自覚をしてくださいね。
<オリパラ参加国で「夫婦同姓」義務付けている国は「日本だけ」と丸川大臣>
○辻元委員 丸川大臣にお聞きします。
ジェンダー平等のオリパラになるか、世界中が注目しています。
丸川大臣にお聞きします。選択的夫婦別姓について。
オリパラ参加資格を有する206ヵ国で、日本以外に、婚姻した際、法律で夫婦の姓を同姓とするように義務づけている国はありますか。
○丸川国務大臣 御質問ありがとうございます。
私どもが把握をしている限りでは、現在、婚姻後に夫婦のいずれかの氏を選択しなければならない夫婦同氏制を採用している国は、我が国以外には承知をしておりません。
○辻元委員 オリパラ参加国も含めて、総理、206ヵ国、法律で結婚したら同じ氏にしなさいと決めている国は、日本以外ないんです。
丸川大臣、選択的夫婦別姓はオリパラ参加国の世界標準であるという認識で仕事に臨まれるんですね。いかがですか。
○丸川国務大臣 私がこの大臣の任をお預かりした経緯を考えますと、我が国の男女共同参画はまず道半ばであるということは、これはもう明確だと思います。まず、国際社会の理解を得るために全力を尽くすということは、私がこの任をお預かりしたときに心に決めたことでございます。
その上で、選択的夫婦別氏制度を含めて、夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方については昨年来議論をされまして、昨年末に閣議決定をされました第五次男女共同参画基本計画においては、国民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながら、司法の判断も踏まえて更なる検討を進めるとされているところでございまして、民法を所管する法務省において、国会における動向を注視しながら検討が進められていくものと承知をしております。
○辻元委員 今、国際的にもしっかりやっていきたいという話でしたけれども、丸川大臣、それと正反対のことを、つい、大臣に就任する半月前までやっていらっしゃったんじゃないですか。
総理、御存じですか。丸川大臣も名前を連ねて、私、その現物を持っていますけれども、選択的夫婦別姓の実現を求める地方議会の意見書が採択されないようにといって、地方議会の議員や議会の議長にこういう文書を送りまくっていたんですよ。
これは、例えば埼玉県の県議会議長は、地方議会の意思決定を無視して失礼な手紙だと。
これは、国会議員が地方議員の独立性を侵しかねない行為であるという、丸川さん、自覚はありますか。いかがですか。いいことをやったと思っていらっしゃいますか。
○丸川国務大臣 まず、日本の地方自治はかなりの程度で確立をされているということを認識をしております。
それから、私が余り詳しく……(発言する者あり)
○金田委員長 静粛に。
どうぞ。
○丸川国務大臣 はい。私が承知している限りでは、埼玉県議会でも様々な議論があるというふうにお伺いしております。(発言する者あり)
○金田委員長 静かに。
<「失敗人事では」に菅総理「政治家個人として様々な考えを持つことは当然」>
○辻元委員 国会議員と地方議会は上下関係でもありません。議長に送っているんですよ。県議会の議長も含めて、公平中立に意見書を採択するかどうか、その人に、先ほど申し上げましたよ、オリパラ参加国206ヵ国で選択的夫婦別姓を採用していない、同姓を義務づけているのは日本だけなんですよ、そして、それを採択するなと、県議会などの議長に、意見書を採択してほしくない、するなと送っているような人が、オリパラ、男女共同参画担当大臣にふさわしいと思いますか、総理。ちょっと失敗だったんじゃないですか、この人事は。いかがですか。(発言する者あり)
○金田委員長 静かに聞いてください。
○菅内閣総理大臣 政治家個人として様々な考えを持つことは、ここは当然のことだと思っています。
丸川大臣には、政府の一員として遺憾なく能力を発揮してほしい、このように期待しています。
<オリパラまでに日本を世界標準にするため、党議拘束外して選択的夫婦別姓法案の議論を>
○辻元委員 実はもうこの件は、BBCとかで報道されているんですよ。なぜかというと、ジェンダー平等の件をめぐって混乱があって、今回の大臣に就けたわけですね。ですから、私は、なかなかちょっと、よっぽどちゃんとやってもらわないと難しいので、そのためにはどうするかということなんです。
オリパラまでに日本を世界標準にするために、選択的夫婦別姓の法案、私たち、出していますからね、世界標準にしましょうよ。そうでしょう、皆さん、違いますか。そうすれば、ああ、いい大臣になったな、日本もジェンダー平等でいけるなということを証明することになる。
これはイデオロギーの問題じゃないんです、困り事なんですよ。総理も今、もしも、菅という名前ですけれども、あしたから辻元という名前に変わるとして、通帳から何から全部変えて、何で日本の女性だけ不便とか不自由を強いられなきゃいけないのかという。世界標準が外れているんですよ。
総理、最後に申し上げたい。
もう党議拘束も外して、臓器移植法案のときのように、私たち、法案を出していますから、これを一緒に通して、選択的夫婦別姓。そうしたら、オリパラ標準国になって、丸川さんもいい大臣だったなと私も思います。
総理、最後に。一緒にやりませんか、いかがですか。
○菅内閣総理大臣 まず、選択的夫婦別姓制度の導入を含む夫婦の氏に関する問題は、我が国の家族の在り方に関わる事柄であり、国民の理解を得て対応する必要があるというふうに思っています。
政府としては、男女共同参画基本計画に基づいて、夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方に関し、国民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながら検討を進めていく、こういうことになっています。
○辻元委員 今の答弁は何の答弁にもなっていませんよ。オリパラを成功させたい、ジェンダー平等、日本もそうだと。反対の人がいてもいいんです。私は、同姓を選ぶ人の方が多いと思います。
でも、選択したい人に選択権を与えよう、これが多様性じゃないですか。
河野大臣、運び屋だけ違うて、蛇口も是非よろしくお願いします、本当に。申し上げて、終わります。