※政府は統一教会の「関連団体」を一つも把握していないという答弁書。岸田総理の予算委答弁は「個人的見解」!?←旧統一教会の「関連団体」に関する質問主意書
2022.12.16
本日12月7日(水)、下記の質問主意書を提出しました。12月16日(金)に答弁書が閣議決定される予定です。
→12月16日(金)答弁書が出ました。
ここまで大きな社会問題になっているのに、政府としては、統一教会の関連団体を一つも把握していないことが判明。予算委員会で岸田総理が、統一教会が「長年にわたり多様な組織形態や名称の下で様々な活動を展開し」「(勝共連合は)関連団体」と具体名まで答弁したことすら「個人的見解」とバッサリ。「関係を持たずに政治活動を行ってきた私だからこそ、先頭に立」つという岸田総理の決意、政府全体にはまるで伝わっていません
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/210/toup/t210056.pdf
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旧統一教会の「関連団体」に関する質問主意書
右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。
令和四年十二月七日
辻 元 清 美
参議院議長 尾辻 秀久 殿
これまで政府は、旧統一教会とその「関連団体」との関係性について言及してこなかった。例えば昭和五十三年四月三日の参議院予算委員会で、福田赳夫総理大臣(当時)は下記のとおり答弁している。
○福田赳夫総理大臣 勝共連合が反共を旗印にしておる、そういう点に着目いたしまして自由民主党と勝共連合が協力的側面を持っておったということは、これは御理解願えると思うんです。(中略)文鮮明氏は、私、何年前になりますか、大蔵大臣をしておったときだと思いますが、文鮮明氏を囲むパーティーをやりまして、そこへ出ていったことはあります。同僚の自民党の議員の案内でありましたが、大変りっぱな人だというので、出ていって、そのあいさつ、演説を聞いてみますると、大変いいことで、私のかねて強調しておる協調と連帯そのもののことを演説しておるわけでして、ああいいことを言ってくれるなと、こういうふうに存じまして、私はそれに相応ずるがごときごあいさつをしたことを記憶しておりますが、それだけの話でありまして、その文鮮明氏が他にどういうことをしておるのか、そのことについてはいささかも承知しておりません。
○福田赳夫総理大臣 統一教会というのは私は知りませんけれども、勝共連合というのは、自由民主党といろいろ反共という点で共通する点があるんです。そういうことで私は承知しております。
○福田赳夫総理大臣 私が勝共連合についていままで持っておる認識、それに立ちますると、何も別に手を切るとかなんとか、そういうような問題は起こり得ざることであると、こういうことでございます。
しかし、岸田総理は以下のとおり答弁し、旧統一協会と「関連団体」の関係性を認めた上で、閣僚に関係を持たせないことを答弁している。
○岸田文雄総理大臣 政治家と旧統一教会との関係についての調査や旧統一教会に関する被害についてお尋ねがありました。(中略)当該団体は長年にわたり多様な組織形態や名称の下で様々な活動を展開しており、個々の議員が全ての接点を一義的、網羅的に把握し切れない場合があることも事実です。だからこそ、新たな接点が判明した場合には、速やかに報告、説明するとともに、未来に向かって当該団体と関係を持たないことを徹底することが大切であると考えております。(令和四年十月五日衆議院本会議)(答弁一)
○岸田文雄総理大臣 山際前大臣の辞任についてお尋ねがありました。まず、社会的に問題が指摘されている団体や関連団体と接点を有していることにより政治に対する信頼を損ねることとなったこと、このことを重く受け止めるとともに、国会開会中に大臣が辞任する事態となり、深くおわびを申し上げます。(中略)私の政権においては、各閣僚等それぞれが旧統一教会との過去の関係を調査、説明し、新たな接点が判明した場合は、その都度追加的に報告、説明を行い、今後は関係を持たないことを徹底する(後略)。(令和四年十月二十八日参議院本会議)(答弁二)
○岸田文雄総理大臣 閣僚を含む多くの議員が社会的に問題がある旧統一教会、その関係団体と接点を有していたことが明らかになり、国民の皆様の政治への信頼を傷つけたことを率直におわびをいたします。(令和四年十一月十一日参議院本会議)(答弁三)
また、令和四年十月十九日参議院予算委員会で、元清美の質疑に対し岸田総理大臣は、旧統一教会の「関連団体」について初めて具体名を挙げて答弁した。
○元清美 この安倍元総理がUPFで演説しています。このような関連団体とも関係を完全に絶てということですね。確認です。
○岸田文雄総理大臣 おっしゃるとおりです。
○元清美 そうすると、ちょっとお聞きします、総理。国際勝共連合は関連団体ですか。
○岸田文雄総理大臣 私の認識では関連団体だと思っております。(答弁四)
さらに、同日以下の質疑があった。
○元清美 私は、どこが関連団体なのか、きちんと政府で把握した方がいいと思います。いかがですか。
○岸田文雄総理大臣 関連団体の把握というのは重要なポイントだと思っております。(答弁五)
以下、質問する。
一 岸田総理は答弁一で旧統一教会が「長年にわたり多様な組織形態や名称の下で様々な活動を展開して」いることを認めている。
1 岸田総理のいう「多様な組織形態や名称」を、政府が把握している限り具体的に示されたい。
2 この「多様な組織形態や名称」とは、答弁二~五における「関連団体」を指していると考えてよいか。
3 そうであれば、旧統一教会と「関連団体」は事実上一体であるという認識で間違いないか、政府の認識を明らかにされたい。
二 令和四年十月十九日参議院予算委員会に、元清美が以下の資料「統一教会関連団体リスト」を提出している(出典:全国霊感商法対策弁護士連絡会ウェブサイト)。
世界平和統一家庭連合(旧:世界基督教統一神霊協会)【FFWPU】、HJ天宙天寶修錬苑(旧:天宙清平修練苑)、世界平和家庭連合、世界平和芸術人連合【IAACP】、世界平和宗教連合【IRFWP】、天宙平和連合【UPF】、統一思想研究院【UTI】、特定非営利活動法人 日韓トンネル研究会、UNITE・KANSAI、熊本ピュアフォーラム、国際科学統一会議(科学の統一に関する国際会議)【ICUS】、PLA Japan、ピースロード、ユニバーサル・ピース・フェデレーション【UPF―JAPAN】
国際指導者会議 【ILC】、国際勝共連合【IFVOC】/ 勝共UNITE【ユナイト】、国際平和学術人連合/国際平和学術協会 【IAAP】、国際平和経済開発協会 【IAED】、世界平和頂上連合 【ISCP】、世界平和国会議員連合/世界平和議員連合 【IAPP】、世界平和女性連合 【WFWP】、世界平和青年学生連合 【YSP】→【IAYSP】、世界平和ファーストレディー連合 【IAFLP】、世界平和連合 【WFP】、日韓海底トンネル推進議員連盟、日韓トンネル推進全国会議、平和大使協議会
国際平和言論人協会【IMAP】、世界言論人協会
青年宗教者奉仕団、世界平和宗教人連合/平和と開発のための宗教者協議会【IAPD】、世界平和超宗教超国家連合 【IIFWP】、一般財団法人 孝情教育文化財団、世界科学技術研究所 【WRIST】、世界平和教授アカデミー(世界平和教授協議会) 【PWPA】、ワールドカープ・ジャパン【WCJ】/全国大学連合原理研究会【WCJ(CARP)】、鮮文大学、統一神学校、ブリッジポート大学、平和ボランティア隊 【UPeace】、真の家庭運動推進協議会 【APTF】
医療法人社団日心会 おおつか訪問看護ステーション、医療法人社団日心会 一美歯科、医療法人社団日心会 鍼灸マッサージ治療院オハナ、医療法人社団日心会 総合病院 一心病院、海外医療奉仕団(一心病院)
一般財団法人 国際ハイウェイ財団 The International Highway Foundation=IHF、ユニバーサル・バレエ団、リトルエンジェルス(韓国少女舞踊団)
株式会社IJC(旧:株式会社男女美、株式会社さくらコーポレーション)、株式会社KAHジャパン(旧:(株)タカラ屋)、株式会社イルファジャパン(旧:(株)ワールドサービス)、株式会社日本ジェイエス(旧:クリスティーナハン)、愛美書店
株式会社IHM(旧:株式会社インターナショナルホームメディカル)、[IHM関連団体]株式会社北海道メディカルシステムズ、[IHM関連団体]株式会社やまとメディカル、[IHM関連団体]株式会社首都圏メディカル、[IHM関連団体]株式会社中部メディカルシステムズ、[IHM関連団体]株式会社関西メディカルシステムズ、[IHM関連団体]株式会社西日本メディカル、[IHM関連団体]株式会社九州メディカル
株式会社ハッピーワールド(世一観光)、[ハッピーワールド関連団体]一信ジャパン(旧:一信石材)、[ハッピーワールド関連団体] 世一観光、[ハッピーワールド関連団体]Blue Sky Tour、[ハッピーワールド関連団体]ブルースカイワールド
株式会社 光言社、世界日報、ワシントンタイムズ、中和新聞(発行元:(株)光言社)、世界家庭 World Family(旧:トゥデイズ・ワールド ジャパン TODAY’S WORLD JAPAN)(発行元:(株)光言社)、日刊紙「世界日報」、週刊紙「サンデー世界日報」、月刊「ビューポイント」
※【カッコ書き】は略称
1 前記団体のうち、政府が統一教会の「関連団体」であると認識している団体を全て挙げられたい。前記以外に認識している団体があれば、それも挙げられたい。
2 答弁五における「重要なポイント」である「関連団体の把握」について、政府は調査を進めているか。もしまだ行っていなければ、至急調査を行うべきと考えるが、政府の認識を明らかにされたい。
右質問する。