本日、「安倍昭恵内閣総理大臣夫人の活動に関する質問主意書」に対する答弁書が閣議決定されました。
以下、質問主意書の各質問に対応するかたちで答弁内容を記載いたします。(答弁書そのもののPDFはこちら)
<質問>
問一 「内閣総理大臣夫人」(以下総理夫人)の活動を補佐する公務員、公用車などについて
1 現在、安倍総理夫人の活動を補佐する公務員は存在するか。何人で、どの省庁から、どのような規定にもとづき、派遣されているか。
<答弁書>
ご指摘の「規定」の意味するところが必ずしも明らかではないが、現在、安倍内閣総理大臣の夫人(以下安倍総理夫人という。)が内閣総理大臣の公務の遂行を補助すること(以下「総理公務補助」という。)を支援する職員二名を内閣官房に置いているほか、日常的には各省庁で勤務しているが、安倍総理夫人の総理公務補助を必要に応じ支援する職員三名を内閣官房に併任させている。これらの職員はそれぞれ経済産業省(中央省庁再編以前の通商産業省を含む。)又は外務省で採用された職員である。
<質問>
2 安倍総理夫人の活動を補佐する公務員は、いつからその任についているか。また、公務員が「総理夫人」を補佐する任につくようになったのはいつからか。
<答弁書>
内閣総理大臣の夫人による総理公務補助を支援する職員は、第二次安倍内閣の発足以前から配置されており、同内閣発足後も同じ職員が引き続き配置されていたところである。また、平成二十五年一月には当該職員の後任者等が任命されたところである。
内閣総理大臣の夫人による総理公務補助を支援する職員は、これまでに確認できる限りでは、平成十八年十月四日から平成十九年九月二十五日まで及び平成二十年十月九日から現在まで置かれているところである。
<質問>
3 安倍総理夫人の活動を補佐する公務員は、自らの業務報告をどのように行っているか。業務上知りえた内容を、いつ、どのように、だれに対して報告しているか。
<答弁書>
安倍総理夫人による総理公務補助を支援する職員は、内閣官房の職員として、法令に基づき、適切に職務を遂行している。
<質問>
4 安倍総理夫人が使用する公用車は存在するか。また、「総理夫人」に専属の公用車が配置されたのはいつからか。
<答弁書>
お尋ねは、安倍総理夫人又はこれまでの内閣総理大臣の夫人に専用の公用車が割り当てられていたかについて問うものと考えるが、そうした専用の公用車は、割り当てられていない。
<質問>
5 二〇一四年十二月六日と二〇一五年九月五日に、安倍総理夫人は大阪の塚本幼稚園で講演しているが、この際に、公務員の秘書やスタッフは随行しているか。また、講演に際して公用車は使用したか。
<答弁書>
平成二十六年十二月六日及び平成二十七年九月五日には、総理公務補助を支援する職員が安倍総理夫人に同行した。なお、その際、公用車は使用していない。
<質問>
問二 「総理夫人」について
1 「総理夫人」というのは、公的な存在か。
2 「総理夫人」の公務にはどのようなものがあるか。
<答弁書>
御指摘の「公的な存在」及び「公務」の意味するところが必ずしも明らかではないが、総理公務補助として内閣総理大臣の夫人が行う活動としては、内閣総理大臣の外国出張への同行や、我が国に来訪する外国賓客の接遇、宮中晩餐会への出席のほか、内閣総理大臣の公務の遂行に関連する国内外の会議等への単独での出席等が挙げられる。
<質問>
3 総理夫人の私的な活動に、公費が使われることはあるか。例えば、移動・宿泊・通信費などに公費をあてることは可能か。その場合、どのような手続きが必要で、どのような名目で支出されるのか。
<答弁書>
御指摘の「など」の意味するところが必ずしも明らかではないが、内閣総理大臣の夫人が行う活動であって総理公務補助以外のものに係る内閣総理大臣の夫人の「移動・宿泊・通信費」に公費が使用されることはない。
<質問>
4 総理夫人が何らかの法人の役職に就くことや、その際に「総理夫人」という肩書を使用することは、安倍総理夫人のみの判断で行われるものか。政府への報告や許可は必要ないのか。またそれは、どのような規定にもとづくものか。
<答弁書>
政府において、「総理夫人」という官職や職名は存在せず、お尋ねについて特段の定めはない。
<質問>
問三 二〇一五年九月五日に、安倍総理夫人が塚本幼稚園で行った「瑞穂の國記念小學院を語る」と題された講演について、また「妻は、講演の前の待合室で名誉校長になってくださいと言われたが断っていた。しかし、突然その場で籠池さんからそのように紹介され、拍手をされた。その場で『お引き受けできない』と言うことはできなかったわけであります」「その後、これはお引き受けできないとお話ししたが、父兄の前でああおっしゃったのだから引き受けてもらわないとこまりますよということで引き受けた。その後、先方から何ら説明もなかった」という安倍総理の答弁について
1 安倍総理夫人に対し、塚本幼稚園側から、講演の依頼が来たのはいつか。またその依頼は、政府を通して行われたのか。政府を通さず、安倍総理夫人に対して直接行われたのか。
2 安倍総理夫人が上記講演を行う事実を、政府が把握したのはいつか。また、その事実を総理に報告したのはいつか。また、安倍総理夫人から講演を行う旨について、政府に報告はあったのか。
3 当該講演は、安倍総理夫人の公務として行われたものか、私的な活動として行われたものか。
4 安倍総理夫人と籠池氏が待合室で「講演の前の待合室で名誉校長になってくださいと言われたが断っていた」というやりとりをした際に、同席していた政府関係者は誰か。
5 安倍総理夫人が「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長を引き受けた事実を、政府が把握したのはいつか。また、その事実を総理に報告したのはいつか。
6 安倍総理夫人が「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長を引き受けたのは、私人としてか。公人としてか。政府の認識を示されたい。また、安倍総理夫人から名誉校長を引き受ける旨について、政府に報告はあったのか。
7 「瑞穂の國記念小學院」のホームページに、安倍総理夫人は「籠池先生の教育に対する熱き思いに感銘を受け、このたび名誉校長に就任させていただきました。」「瑞穂の國記念小學院は、優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ、芯の通った子どもを育てます。」という発言を「内閣総理大臣夫人」の肩書でよせているが、上記は安倍総理夫人が自ら書いた文章であることを政府は確認したか。上記の文章が掲載されている事実を、政府が把握したのはいつか。また、その事実を総理に報告したのはいつか。
<答弁書>
お尋ねは、特定の個人が行った私的な行為に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。