本日、衆参の予算委員会で証人喚問が行われました。
これから確認すべき論点はたくさんあるのですが、私が考えていた以上に、安倍昭恵夫人の関与があったことには驚きました。
籠池氏からの問い合わせに対し、総理夫人付きの職員は「財務省本省に問い合わせ」「室長から回答を得」「引き続き、当方としても見守ってまいりたい」とし、「本件は昭恵夫人にもすでに報告させていただいて」いると答えているのです。しかもその中身が、国有地の定期借地契約や埋蔵物の撤去、工事費の立て替え払いの予算化というもの。とくに最後のものについては、「平成28年度での予算措置を行う方向で調整中」という回答を財務省から引き出しています。
「夫人は中身には全く関与していない」「ゼロ回答の内容だから問題ない」と政府与党は抗弁していますが、そもそも総理夫人の私的行為にはかかわらない、というのがこれまでの政府見解だったのでは。
私が出した質問主意書に対する答弁などでも、政府は以下のように答えています。
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安倍昭恵内閣総理大臣夫人の総理公務補助とそれを支援する職員に関する質問に対する答弁書(2017.3.17閣議決定)
問二
4 総理夫人による総理公務補助を支援する職員が、総理夫人の私的な行為の支援をするために出張した場合、旅費・宿泊費・日当等の諸手当は支給される対象となるか。またその場合、正規の勤務時間外の活動であったときは、超過勤務手当は支給される対象となるか。
<答弁>お尋ねは、安倍総理夫人による総理公務補助を支援する職員に関するものと考えるが、当該職員は、安倍総理夫人の私的な行為に対する支援は行っていないものと承知している。
5 安倍総理夫人の「私的な行為」の時間内に、総理公務補助を支援する必要があると判断するのは誰か。個々の職員の判断で行われるのか。その場合の基準は何か、具体的に示されたい。
<答弁>(略)安倍総理夫人による総理公務補助の支援については、当該支援を行う職員が、総理公務補助を支援すべき旨の国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第九十八条第一項の規定に基づく職務命令に従い、自ら判断し、行っている。
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夫人付きの職員は、「私的な行為に対する支援は行っていない」と政府は閣議決定してしまっているのです。
この答弁が正しいのだとすれば、籠池氏への問い合わせ対応は「総理公務補助」だと、職員「自ら判断し、行って」しまったことになります。
なお3/2の参議院予算委員会でも、山本太郎議員への質問に「私的な行為につきましては、その活動については関与しない」と答弁しています。
こうした点についても、引き続き明らかにしていきます。